暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第228話 結城家の食卓
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ましてしまうのは忍びない、と言う事で。

「ふふ、まだ起きないみたいですね?」

 と、笑顔でキリトの膝の上で眠っていたピナ、そして ユイも一緒に、シリカはゆっくりと抱き寄せると、いつもの定位置であるシリカの頭上に載せた。

 流石のピナもそこまですれば、目を覚ましたらしく、細く瞼を開けて、小さく可愛らしく、欠伸をしていた。

 その間に、リーファはキリトの顔に、黒マジックで悪戯書きを楽しんでいたりするのはご愛嬌、さっさと起こす為に、先程の行為を実行に移す。がっこがっこ、と盛大に揺らしつつ、キリトを起こそうとしたのだった。

 そんな2人、いや キリトを含めた3人を見て微笑むレイナ。

 3人が楽しそうに起こしていた時。

「……ねぇ、リズ」
 
 アスナは、リズにふとあることを思い至り、顔を寄せた。

「なに?」
「さっきさ。絶剣と剣聖の2人は、コンバートプレイヤーだって言ってたけどさ……。それだけ強いのなら、可能性としては、もしかすると、……元SAOプレイヤー、って線もあるんじゃないの?」

 小声で尋ねるアスナ。……それを訊いたリズは、真剣な表情を作って頷いた。

「うん。あたしもまず、それを疑った。……キリトに勝っちゃう位だからね。……で、キリトが絶剣の方と闘った後、どう思うか訊いてみたんだけどさ……」
「キリト君はなんて……?」
「『絶剣や剣聖が、SAOプレイヤーだった可能性は、まずないだろう』って。……何故なら」

 その後に、リズの口から訊いた言葉は、……キリトの推察は、何よりも説得力がある言葉だった。




「『もし、絶剣や剣聖が、あの世界にいたなら、《二刀流》スキルは、オレではなく、あいつら2人のどちらかに、与えられた筈だ』って」




 キリトに速度の領域で勝ったのだ。

 確かに、《二刀流=キリト》という代名詞が定着している、と言っていいキリト。その同時二択の剣?は、少しでも読み違えれば、瞬く間に突破され、終わってしまうだろうと思える。

 全てを視通す《眼》を持つリュウキだからこそ、その一瞬も見逃さなかった。だからこそ、反応速度の領域で劣っていても(リュウキ談)、捌く事が出来た。

 そんなキリトだからこそ、二刀流じゃなければ、本気かどうか判らない、というリズの考えは正しい、と思えてしまう。

 ……だけど、SAO時代、最も長らく戦いを共にしてきた片手直剣だ。生半可なモノだとは到底思えなかった。

 そんなキリトに勝った――……。


「お姉ちゃん? そろそろ帰らないと、お母さんが」
「っ、あ、ご、ごめんレイ。うん。判ってるよ」


 その後は、もう一度集合場所と時刻、その絶剣と剣聖が現れる場所の確認をして、レイナとアスナは
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