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剣士さんとドラクエ[
13話 剣舞
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、あっしは気にしてないでがすよ!」
「うん」

 そうか、気にしていないのか。ならいい……。にしても、体力はそう使っていないけど、どっと疲れたよ……。拍子抜けしたし、何よりもっとサンドバッグに出来ると期待してたのに……。

「あ、駄目だこれ。トウカが無気力モードだ」
「……それはよくあるんでがすか?」
「わりとね。今、いきなりテンションが上がるようなものを見せたら駄目だ。心臓が痛いとか叫びだすから。それ以外は大丈夫だよ」
「エルトの兄貴は本当にトウカの兄貴のことを知っているんでがすね」
「十年も一緒にいればね」

 何というか、脱力だ。さっきまで最高にハイだったせいかな、もう何もやる気なし。今、もしもドルマゲスと遭遇したら一気に心拍数と、ある意味ではテンションが跳ね上がって心臓麻痺起こすんだろうな……心臓麻痺にキアリクは効かないだろうな……どうせ、まだドルマゲスには会えないよな……はぁ。あんな感じに巨大で、もっと耐久力も素早さもある敵ってなんだろう……大王イカでも探して喧嘩売るべき?

 あ、殺気も闘争心もないさっきのオセアーノンがのっそり上がってきた。戦う気のない烏賊はただの烏賊。つまんね。

「いやぁ、お強いですねぇ」
「今のあんたには殺気がない、闘争心もない、敵対心もない。あるのは怯え、恐怖、諦め、焦り。はあ……つまんね」

 繰り返すけど、戦う気が一切ないから全然面白くない。こいつに意識があるのは知ってたけどさっきと違ってなんの敵意も感じなかったから会話中も放置してたんだ。……エルトとヤンガスはびびりすぎ。後ろの方で船員が腰抜かしたみたいだけど、びびりすぎだから。こんな……期待させた割にあっさりやられた、被ダメージ4の雑魚なんて。

「相手に求めてることが何か違う!」
「今はただただバトルしたいだけ……あと斬っても壊れないサンドバック求む」

 こんな素敵なサンドバッグがあるのなら言い値で買いたい。勿論自分で稼いだお給金から。

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