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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第49話:グランバニアに吹く次世代の風
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るだけあって、メンタルが強い。
「何だとぅ、とんでもない悪党だなお前は!? そんなヤツにはこうだ、お前が全部飲め!」
そう言ってパトリモーニを羽交い締めにすると、手近にあった未開封の酒瓶を手にし、飲み口を手刀で開け彼の体内に送り込む。
「うわっ……あの酒“スピリタス”よ。死んじゃわない、彼?」
何時の間にか隣に来てたマリーが、異常に詳しい酒の知識を生かし、心配する。
そんなに強いお酒なの?
案の定パトリモーニはダウン。
死んではいないみたいだけど、事態に驚いたリュカは近くに居たピピンに彼を押し付け逃げ出した。
因みに、空気の読める我が息子は言われるまま酒を飲み、もうフラフラになってる。
私も酒は得意じゃないので、薦められる前に逃げだそうとリュカが逃げた方へと向かう。
グランバニア城1階の広場を抜けると、そこには先に逃げたリュカの姿が……
どうやら私が来るのを待ってたみたい。流石愛する夫……私の行動はお見通し?
私の姿を見つけ直ぐに手を取ると、そのまま城外へ……
「今日の主役はティミー等だ。僕等は避難してよう」
そう言ってルーラを唱えるリュカ。
何処へ行くのかしら?
ビアンカSIDE END
(山奥の村)
ダンカンSIDE
日も暮れて夕飯を食べ終えた頃、急にリュカとビアンカが尋ねてきた。
もう少し早くに来れば一緒に食事出来たのに……
そう愚痴るとリュカが……
「すいませんお義父さん。食事はグランバニアで済ませました……なんせ今、お祭状態ですから(笑)」
「祭状態? 一体何が……」
グランバニア城で何が起きてるんだ?
「お父さん。遂に私にも孫が出来たのよ」
なんと……ティミーの子供が生まれたのか!?
「そ、そうか……ワシは曾爺さんって事だな」
アルルさんのお腹が大きくなってたのは、何度か尋ねてきてくれたから知ってたが、まさか今日生まれてたとは。
「で、ではこんな所に居てはダメだろうリュカ。孫の誕生なのだし、お前は王様だぞ」
「良いんッスよ、今日の主役はティミー達だから。僕は酒が嫌いだし、静かな温泉にでも浸かってビアンカとしんみり幸せを味わおうと思ってるんで」
相変わらずリュカは自由人だな。
一国の王が頻繁に来て良い場所ではないのだがなぁ……
そうリュカに言ってもムダだろう。
孫が出来たというのに、まだまだ若々しい二人は手を繋いでラブラブと温泉へと向かう。
まぁビアンカが幸せなら良いだろう。
そうだ……二人は今日泊まっていくはずだから、明日の帰宅時はワシも一緒に連れて行って貰おう。
是非とも曾孫の顔を見ておきたい。
ダンカンSIDE END
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