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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第49話:グランバニアに吹く次世代の風
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り、誰も居ない場合は継承権の高位なヤツが強制的に王様になる」

はぁ〜……それなりに考えてはいるみたいだけど、何だか混乱が起きそうな気がするわ。
今は良い……お兄ちゃんの代でも大丈夫……その先は如何なるだろうか?
ウルフが簒奪しちゃえば良いのに……そう思いチラッと彼に視線を向ける。

「ふざけんな、俺は絶対にヤダぞ! この国の最高権力者なんて、そんな重責は背負えない。王家の人間が貧乏クジだと諦めて勤めろ!」
王位が貧乏クジって凄い国ね。

……にしても大人しい赤ちゃんね。
別に寝てるわけじゃないのだけれど、泣く事なく辺りに視線を動かしている。
生まれたては視力が弱く、そんなに遠くは見えないのだろうけど、何を見詰めてるんだろう?

そんな事を思い私も皆と同じように赤ちゃんに顔を近づけた。
するとアミーちゃんは初めて現れた私に、小さな手を伸ばす。
思わず私も手を差し出し、そして彼女は私の人差し指を握る。

思いの外力強い。
グッと握られた指に戸惑ってると、アミーちゃんは私の目をジッと見詰めてくる。
まるで命令されてるかの様な力強い視線……何、この赤ちゃんの目力!?

「あ、あの……私はマリーです……そ、その……宜しくお願いしますぅ」
思わず敬語で応じた私……それを見て納得したのかニコリと笑って指を離してくれた。
何この()〜!? 生まれながらの女王気質? 生まれが貧相な私には、唯々従うしか出来ない。

マリーSIDE END



(グランバニア城)
ビアンカSIDE

今城内は凄い喧噪に包まれている。
皆が新しい王族の誕生に喜び湧いている。
私もお祖母ちゃんになっちゃった……

“お祖母ちゃん”かぁ……リュカは『絶対にお祖父ちゃんとは呼ばせない』って言ってたけど、お祖母ちゃんはお祖母ちゃんよねぇ……
凄くお目出たい事で嬉しいんだけど、複雑な気分ね(笑)

赤ちゃんとお母さんを休ませようって事になり、アミーちゃんとアルルちゃんを大勢の近衛兵達が警備する寝室に残して、新生パパのティミー共々グランバニア城の1階に降りてきた。
そして色んな人々に揉みくちゃにされる我が息子。

でも目尻が下がりっぱなし。
何この幸福感!?
思わずリュカに抱き付きたくなって彼の姿を探す。

見つけた先にはパトリモーニ・レガシー財務次官に酒を薦められてる姿だった。
こんなに目出度い日だし、快く薦めに従えば良いのにリュカは頑なに拒絶してる。
「お前、この酒に薬を仕込んでるんだろ!?」

凄い王様だ……普通だったら引くよ、こんな事言われたら。
でもねパトリモーニも負けてないのよ。
「バレましたか、やっぱり。下剤を仕込んで日頃の鬱憤を晴らそうと思ったんですけど!」

リュカが信頼す
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