暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
CLANNAD 〜邂逅〜
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うとした蒔風。
だが、早くも障害にぶち当たった。




「部室の場所が、わかりません・・・・!!」

教室で聞こうにも、もう誰もいなかったから聞きようがない。
受験生は忙しいのだ。

職員室で聞こうにも、受験の時期にそんな話をするのは不信がられる。
向こうだって暇じゃない。


どうしようかと思いながら校内を徘徊してると、小さな影を視界にとらえた。


第一生徒発見!


向こうも蒔風に気づいたらしく、こっちに向かってきていきなり指をさしてきて、叫んだ。

「変人がいます!学校をうろうろしている変な人です!」

いきなりだった。

その少女は本当に高校生か?という背丈に、星型の木の彫り物を持っている。
変な人。確かに校内うろうろしてれば変な人だ。というか蒔風は基本的に変な人だ。ほかのだれかが「変」呼ばわりされると「オレの方が変だろうが!!」とキレるくらいには変な人だ。

しかしこの発言からして、蒔風はさっきから見られていたということである。
これはまずい。これでは「奴」にいつ寝首をかかれるかもわからない。


「どうしたんですか!・・はは〜んこの風子に恐れをなして声も出ませんか!」

その声に当初の目的を思い出し、蒔風は質問をしようと口を開いた。

「おぉ!そうだそうだ。名前、風子っていうのかい?」

「なぜ風子の名前を知っているのですか!?まさかエスパー?未知との遭遇ですか!?」


未知との遭遇は宇宙人ですよお嬢さん。
が、それは言わずに話を進める。

「さっきから自分の名前連呼してればそりゃあ・・・」

「しまった!風子としたことがこれは不覚・・・ッ」

(あーどうしよう、この子めんどくさいぞ。いや、面倒くささじゃ俺も負けてないけど。・・・・星?なにこれ。木で作ったのか・・・・おちょくってみるかな・・・)

蒔風が呆れながら、ふと彼女が手に持つ彫り物を見て、思いついた。

この風こと言う少女はリアクションが面白い。なかなか愉快だ。
これからもいろんな人とかかわっていくのだろうから、積極的に行かねば。

そこで蒔風が楽しい会話に挑んでみようと、口を開く。


「ひとでの彫り物かい?」

「!!!!・・・・・・・変なこと言ってごめんなさい。あなたは素晴らしい人でした!」

「え」

そんな反応されては蒔風も困惑するだけだ。
彼も大概に変人なのだが・・・・

「(えぇーーーー?もうわかんないよこの子。冗談で言ったのに)えっとだな!風子さん!」

「!!はい!何でしょう!」

急に礼儀正しくなった風子に対し

(おお・・・・なんでこんなに急に従順になるんだこの子は??)

と思いながらも部室の場所を聞く蒔風
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