暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第16話?風と光の剣戟
[7/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
見て、僕は少し遅いブレーキを掛ける。
「カイ、言い過ぎ。女の子にそんな言い方しちゃダメだって。だからモテないんだよ」
「うっせーやい!?でも、こんぐらい言わねーと、こいつ休まねーだろ。てか、お前も気づいてたんだろ??閃光様がどれだけお疲れなのか」
「そりゃそーだけど……それでも言い過ぎだよ。あんなになるまで言っちゃダメだっつーの。そもそも僕たちのために、こんなに頑張ってくれたんだし。謝って」
「うっ…………す、すまん。言い過ぎた」
?カイが気まずそうに頭を下げる。それからこの場には、何とも言えない空気が漂った。
「あーくそ!?大体あんたらも何なんだよ!?何でこんなになるまでほっといた!」
?ビシッ!?と閃光の後ろにいた団員たちに指差しながら、カイがやけくそ気味に叫ぶ。それに対し、さっきとは打って変わって困惑した顔をする団員たち。というか、閃光は別に団長でも何でもないのに、何で護衛がついてるの?
「それにあんたらの団長様はどこに行きやがったんだよ!」
「ひ、ヒースクリフ団長は、用事があって来れないそうだ」
「放任主義にもほどがあんだろ!?そんなの放任じゃなくて放置だ!」
「お、落ち着けってカイ。もう滅茶苦茶だよ」
?フーフー!?と息の荒い幼馴染みを落ち着ける。近くで一部始終を見ていたカグヤがやれやれといった風に息を吐いていた。僕の代わりにありがとう。
?とりあえず、と僕は閃光の方を見る。
「あのさ、口が悪いけどカイの言ってることには僕も賛成だよ。言われた通り、ちょっと休んでみてもいいんじゃないかな。いざってときにベスト尽くせなかったら大変だし」
?カイの言ったことをかなり優しくして、もう一度伝える。閃光が、伏せていた顔をあげる。
「――――わかりました」
「それじゃあ……」
「しかし、条件があります」
?何そのフェイント。
「確かにわたしは疲れているかもしれません。でも、休むほどではありません。それを証明します」
「しょ、証明……??どうやって?」
「――わたしとデュエルしてください」
?そう言って閃光は、左腰に帯剣していた細剣を抜いて僕に突きつける。周りから驚きの声が出た。隣にいるカイも口を軽く開けて驚いている。だけど、一番驚いてるのは僕だ。
?シンプルでいて美しさもある細剣の切っ先を見ている僕に、閃光は続けた。
「ソードスキルが十分に使えないあなたに少しだけ疲れているわたしが勝てたなら、文句はありませんよね?」
「ん??お、おう。そうなのか……な……?」
?いきなり話を振られたカイが戸惑い気味に肯定する――いや、肯定するなし!
?こんな勝負、何の意味もない。完全に、完璧に疲れて思考力が落ちている。
?閃光が僕に勝てたとしても、ある意味全力じゃない、本気じゃない僕に勝ったとしても、他の攻略組の人たちと
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ