暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第16話?風と光の剣戟
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、そこまで細かくはなく、どちらかというと大雑把だ。睡眠不足による目の下の隈などはアバターの顔には映らない。……本当に大丈夫なんだろうか。
?そんな考え事をしていると、肩をつつかれた。となりにいたカイである。
「そろそろ始まるぞ、俺たちもいこうぜ」
「あ、うん」
?言われて、部屋の中心に移動する。
?いつものことだが、会議は迷宮区のマップを囲むようにして行われる。囲んでいるときもギルドやパーティーごとに別れていて、今回も僕はカイやカグヤとならんで見ることにした。
「――それでは、これより第二十八層攻略会議をはじめます」
?その凛とした声で発された言葉に、ざわざわとしていた周りが一気に静まり返る。声の主は、もちろん閃光だ。彼女の武器である細剣のように鋭い目線で、周りが静まり返ったのを確認したあと、彼女は続ける。
?今回も彼女の練った作戦は非の打ち所がない。もちろん全部が全部彼女一人で作ったわけではないだろうが、誰かと――それこそ彼女の所属するギルドの団長ヒースクリフと相談したかもしれないけど、さすがといえるクオリティだ。
?などと考えながら、閃光の話を聞いていると、隣から間の抜けた音がした。振り向くとカイが大きく口を開けて、あくびをしていた。昔から座って頭を使う勉強よりも体を動かす運動が好きだったカイからしたら、さぞ今の状況はつまらないものだろう。……いや、というかさ、もうちょっと真面目にしろよ。どんだけ苦手なんだよ。
?僕が懸念した通り、カイの反応を見て閃光が僕の隣にレーザービームのような視線を照射しながらも、作戦を告げていく。彼女を取り囲む血盟騎士団の団員たちも、カイに対して友好的とは言えない目付きで見ている。ていうか、睨んでる。
?だけど、そんなのは全く気にしてないという風に(実際気にしてないんだろうし)、もうひとつあくびをしたあと、僕に話しかけてきた……いや、話しかけてきやがった。
「なあ、これまだあんの??くっそ暇なんだけど」
「毎回毎回同じこと言うなよ。しっかり聞けって。大事な話なんだよ?」
「いや、だってさ、どーせソロの俺たちって遊撃か三番手だろ??ほとんどのボス戦でそうだったじゃんか。今さら聞く意味あるのかっつーかさ」
「確かにそうだけどさ……ほらっ、早くちゃんと聞けよ。すごく睨まれてるだろ?」
「睨まれてる??誰に?」
?完全に巻き添えを食らった僕は少し慌てながら、カイに注意する。だが、少し遅かった。閃光の敵意がむき出しの言葉が飛んでくる。
「そこの二人、しっかりと聞いてください。ボス攻略に参加するつもりはないんですか?」
「あ、ご、ごめんなさい……」
「すんませんでしたー」
?何か怒り方が先生に似てるなー。
?なんて的外れなことを考えながらも、反射的に頭を下げて謝る。……何で、僕が怒られるんだ。理不
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