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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第16話?風と光の剣戟
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たというか……。
?と、そこで知っている顔が僕の視界に入った。僕は思わず声をかける。
「おーい、カグヤー」
?僕の声が聞こえたらしく、向こうは僕の方を向きながら片手を小さく振って歩いてくる。
?カグヤの装備は、ほとんどと言っていいほど金属系防具がなかった。薄い着物をしっかりと着ており、その上からさらに下に着ているものよりも濃い色の着物を今度は、着流しのようにして着ている。唯一金属製といえるのは、左手だけにつけている籠手だ(利き手である右手につけないのは、カタナを振る速度を落とさないためだそうだ)。
?そして、武器であるカタナを鞘ごと斜めに掛けて帯刀している。僕よりも少し低い身長のカグヤは、腰に帯刀すると地面に擦れてしまうらしい。何より僕のカタナよりもカグヤのカタナの方が長い――俗に言う太刀という種類だ。
?SAOでのカタナという武器は、色々と細部の異なるものがあり、長さも形状も違う場合がある。しかし、使えるソードスキルはすべて統一されていて、発動するための構えも一緒だ。
?西洋式の防具が多いなか、和の服装をしているカグヤに僕とカイも手を挙げて応えた。
「久しぶりだね、ユウ、カイ」
「……久しぶり、が正しいらしいぞユウ」
「そうみたいだね。カグヤが言うなら、そうなのかも」
?僕とカイの会話に、カグヤが小首を傾げる。そりゃそうだ。
「気にしないで」と前置きして、僕は言葉を続けた。
「カグヤもまた参加するんだね」
「うん、戦力は多い方がいいんじゃないかな、と思って」
「そっか、なら、お互い頑張ろうね」
「もちろんっ」
?そこまで話したところで、カイも会話に混じる。
「そういやさユウ、お前もうすぐカタナスキルゲットできるって言ってなかったか??あれ、どーなったんだよ」
「あっ、それなら!?ほら、見てよ!?ようやくゲットできたんだ!」
「え、あっ、ほんとだ!」
?カグヤが僕の腰に指を指しながら驚いた声をあげる。僕は得意気な顔で、腰にあるカタナの鞘をぐいっと二人の前に出す。
「僕もついにカグヤと一緒でカタナ使いだよ!」
「おおー、マジか。おめっとさん!」
「念願の、だね!?おめでとう!」
?二人の言葉に思わず嬉しくなって、笑ってしまう。少し恥ずかしかったけど、やはり嬉しさの方が大きかった。気分的には、髪切って学校行ったら指摘された、みたいな。
「てことは、まだ熟練度は低いのか?」
「うん。昨日も迷宮区に潜ってたんだけど、前使ってた曲刀スキルには、まだまだ……ていうか、全然届いてないかな」
「そりゃあ、そうだろ。曲刀はゲームスタートしたときから使ってんだから。逆に追い付いたら引くわ。それで、どうだ??実際に使ってみて」
「そうだね〜、使い心地は抜群だよ。信頼してる鍛冶屋さんに頼んだしね。何よりも嬉しいかな。やっと使
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