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異世界にて、地球兵器で戦えり
第六話 中間地点の都市を占領せよ
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っての地上の地獄の使者が、彼らに襲いかかる。アカツキ帝国 第六戦車大隊が到着したのだ。見た事もない戦車が、馬より速い速度で突っ込んでくる光景に、空爆で生き残ったフラークの帝国兵達は恐怖する。そして1式戦車から発射される90mm砲の一斉射撃による轟音と、着弾の大爆発の威力に更に戦意を挫かれた。

「ひ、ひい!」

「ダメだ!こ、殺される!」

「もう嫌だ!」

そもそも、ここに滞在する大半は帝国植民地より徴兵された兵士と兵員募集で来たばかりの新兵で固めらえている。そんな彼らに、真面な対抗手段もない状況で、見た事もない攻撃方法と兵器に対処しろなど無茶もいい所であった。

敵うはずもないと判断した彼らの行動は早く、直ぐに武器を地面に捨てて、両手を上げて降伏の意思を見せるのであった。


「大隊長。敵は武器を地面に捨てて降伏の意思を示しています」

「降伏を受諾する。だが、油断するなよ」

第六戦車大隊の隊長である島崎一騎中佐は、敵の降伏勧告を受諾した。こうしてエルメス付近とイタリカの中間地点となる都市の制圧を完了したのであった。だが、ここの敵司令官は空爆が一時的に止んだ所を見計らって部下を捨てて既に逃げている報告が入っていた。その取り巻きとなる大貴族もいなく、大抵が下級貴族の士官と下士官だけであった。

ーーー。


「フラークを落としたか」

アカツキ帝国国防省にある作戦会議室にて、フラークの占領が完了した事を健太郎は確認した。

「ここまで占領すれば、流石の帝国も講和派の人間が増えるでしょうな」

「そうすれば、イタリカを占領する事もないでしょう」

「ですが、まだ主戦派が優勢ですね。講和派の筆頭格ともいえるカーゼル侯爵の動きが目立ちますが、やはり主戦派の筆頭のモルト皇帝を抑える事は出来ていないようです。」

元々、侵略戦争を常識化していた覇権国家であるため、そう簡単に講和派が増えるとは思っていなかった。実際に、モルト自身がいきなり和議を締結するような動きになれば、今まで支持していた主戦派貴族に何をされるか分かっているので、モルトの気持ちは分からないが、そう簡単に方向転換は起きないだろうと判断した。

「いくつもの都市と拠点は制圧して、帝国に対する外圧はかなりの物になったはずだ。ここで、少しはこちらの武力を、後方でのんびりと過ごしている皇族や貴族達に分からせる頃合いだ。」

健太郎の言葉に、四軍の高級士官たちはニヤリと笑う。

「帝都に対して、警告爆撃を実行に移せ」

それは、帝国の帝都であるウラ・ビアンカに対する空爆命令であった。

ーーー。

「ようやくこいつの出番が来たぜ!」

「絶対に成功させるぞ!」

エルメス航空基地にて三機程の大型機が、今飛び立とうとし
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