第31話子供は時に本質を見抜く
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ミラside
2024年11月1日、第1層・《はじまりの街》
これは驚いた。まさかこんなに沢山SAOに囚われている子供達がいたなんて。確か《ナーヴギア》の年齢制限は13歳以上、今あたし達がいるこの《はじまりの街》の教会にいる約30人以上の子供達は明らかにそれより下の年齢の子達だ。シリカちゃんもその年齢制限を守らなかったみたいだけどーーー守らなかった子多すぎ。
「これはすごいな・・・」
「そう、だね・・・」
「ふふっ、毎日こうなんですよ。・・・ユイちゃんの具合、大丈夫ですか?」
「昨晩ゆっくり休ませていただいたおかげで、ユイちゃんも元気になったみたいです。ねぇユイちゃん?」
「うん!」
キリトくんとアスナさんがここの子供達にアングリしている時、この子供達の保護者の女性、サーシャ先生がユイちゃんの具合を心配してきたからあたしが心配ないと伝える。あたしの呼び掛けに笑顔で元気良く返事してくれたユイちゃんーーーどうしよう、超可愛い。あたしお姉ちゃんじゃなくてママでも良かったかも。何でだかキリトくんとアスナさんを足して2で割ったような子だから本当に赤の他人なのか疑問でしかないよ。
「今までにもこんな事が?」
「分からないんです。この子、22層の森の中で迷子になっていて・・・記憶をなくしてるみたいで」
そう、アスナさんやキリトくんは迷子になっていたユイちゃんを保護してーーー今の所養子としてこの子を可愛がっている。昨日、ユイちゃんに謎の現象が起こった。もしかしたらユイちゃんが引き起こしたのかもしれない。
竜兄がユイちゃんが左手でシステムウィンドウを開いた後こう言ってたーーー
ーーーシステムウィンドウを左手で開けるのは、運営の人間だけなんだーーー
仮にユイちゃんが運営に関わっている子だとしたら、もし本当にそうだったらーーーあたし達はその後からユイちゃんをどう見るんだろう。
「何か心当たりはありませんか?」
キリトくんのサーシャ先生に対する問い掛けで目が覚めた。何を考えてたんだろう、あたし。
サーシャ先生によれば、ユイちゃんは《はじまりの街》で暮らしてた子じゃないらしい。ゲーム開始時に子供達のほとんどが心に傷を負い、そんな子達をサーシャ先生は放っておけなくてこの教会で一緒に住んでいるらしい。
「そうですか。ところで・・・ミラ、ライリュウはどうしたんだ?」
「さっきから感じてた違和感それだったんだ・・・」
「おいちゃんいないの?」
「そうでした!《隻竜》・・・ライリュウさんは?」
「あたしも朝から見ていません・・・」
あのアホ兄はほんっとどこに行ったんだか。昨日ここに泊めさせてもらって、ご飯までご馳走になって、そして朝起きたらもぬけの殻なんだから。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ