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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―女の話―
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……」

レイLP700→0

「レイ!」

「レイちゃん!」

 二つのフィールド魔法とレディ・ジャスティスが消えていき、遊矢と明日香の二人は倒れたレイに駆け寄っていく。大地に倒れ伏す前に遊矢が受け止め、素早く呼びかけるものの、どうやら気を失っているようだ。それに遊矢が気づいたすぐ後、心地よそうな寝息が聞こえてくる。

「……大丈夫そうだな」

 安心したように笑う遊矢は、慣れたようにレイをおぶっていく。明日香はその光景を安心したように眺め、ゆっくりと息を吐く。

「ありがとう、明日香。……おかげで助かった」

「……ううん。遊矢が来てくれなかったら、ダメだった」

 遊矢が《ナンバーズ》のカードを届けてくれていなければ、レイを助けることは出来なかった。生み出された《No.21 氷結のレディ・ジャスティス》を見ながら、明日香は心の底からそう言っていた。

「……でも、助けてくれたのは確かだ。そうだ、十代の方は――」

 器用にも眠りこけたレイを担ぎながら十代と連絡を取る遊矢の後ろ姿を見ながら、明日香はレディ・ジャスティスをエクストラデッキにしまい、柔らかく微笑むとともに呟いた。遊矢には聞こえないように小さな声で。

「……私も、もっと強くならなきゃね」

 ――あなたの隣に、いつまでもいれるように。


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