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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Episode W:
Desine fata deum flecti spectare precando
Eipic1-A移ろいゆく季節〜Trajectory〜
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ははやてちゃん達のお家に帰って来てくださいです。アイリはヴィータちゃんに連れられて何度も帰って来てるですよ」
あの日、俺はアイリと共にはやての家を出た。本当はアイリも置いて行くつもりだったんだが、念話を使って泣き喚かれたことで俺が折れた。それからは俺とアイリは、リアンシェルトが用意した寮で共同生活。
アイリは基本的にヴィータと合流して武装隊の仕事。いくら俺の融合騎として登録されているとしても、内務調査部のオフィスに入れないからだ。その事もあって、アイリはヴィータやシグナムと一緒に海鳴市に帰ることが多くある。俺も誘われるが、何かと理由を付けて断っていた。だから今回も・・・
「仕事が一段落したら帰るよ」
「もう! そんなこと言うて結局帰って来てへんのはどこの誰やろな〜!」
はやては俺の頬を両手で摘んで引っ張って来るから「あいたた!」かなり痛い。リインも「約束破りは重罪です!」俺の頭をその小さな拳でポカポカ叩いてくる。こんな状況だが癒される、本当に。そんな君たちだからこそ、護りたいからこそ、どんな辛い仕事だって引き受けて見せる。
「あのな、はやて。俺――」
『時空管理局本局行き・第881便を御利用されるお客様は、出発時刻まで10分となりましたので、ご搭乗して頂くようお願いいたします』
そこまで言い掛けたところで、そんなアナウンスが流れた。第881便は俺の乗る船だ。俺は「はやてとリインもこの便か?」そう確認すると、「ううん。次の便や」とはやては首を横に振った。
「そう・・・か。俺、行かないと」
そう言うとはやては俺の頬から両手を離し、「うん・・・」寂しそうに俯いた。リインも俺の頭の上から離れ、「はやてちゃん・・・」はやての右肩に乗った。
「それじゃあ、またな」
俺はあの頃のようにはやての頭を撫でることなく、踵を返して受付に向かう。はやてが息を飲むのが背中越しだったが判った。たった数時間前に人を殺したこの手で、あの子の頭を撫でるわけにはいかないだろう、さすがに。でも、このまま別れるのも後味が悪過ぎる。この手を使うしかないよな、もう・・・。
「来週。休みが2日あるんだ。だから・・・遊びに行くよ。はやての家に」
そう伝えてからはやてとリインへと振り返ると、「っ!」はやてはポロポロ涙を流していた。まさか泣かれるとは思わなかったからギョッとした。慌てて「はやて・・・!?」へと歩み寄る。
「ご、ごめん! その、なんや、う、嬉しくて・・・! ホンマに・・・嬉しくて・・・!」
両手で涙を拭うはやて。リインは「良かったですね、はやてちゃん!」はやてを慰めるように頭を優しく撫でる。そして『ルシル君。約束破ったら、リインは許さないですよ』と念話を使って、俺に警告して来た。その視線は結構本気の脅しだ
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