暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Episode W:
Desine fata deum flecti spectare precando
Eipic1-A移ろいゆく季節〜Trajectory〜
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やギャラリーの車を全台見送ってから駐車場を出て、連中とは逆方向へと車を走らせる。あとは俺がターゲットの車を操り、崖からノーロープバンジーさせればいいだけだ。現場に留まる必要はない。

「次元港に行く前にどっか飯を食いに行こうぜ。腹減った」

「いいですね。ヴィル。君もいいかい?」

「はい。美味しい料理店、調べますね」

作戦中はコードネームで呼び合う。班長(俺たちの場合はメルセデスだな)が作戦終了を宣言するまでは続行するルールだ。とにかくネットワークにアクセスし、近場に評判の良い店があるかどうかを調べる。そんな最中でも俺は、ターゲットの様子をイシュリエル越しで監視している。

「あ。この先に有名なパスタの店があるようですよ」

「決まりだな」

「僕もパスタ好きですから、そこにしましょう」

ロガンの顔の面前に、運転の邪魔にならないように小さくしたマップモニターを展開。それから車を走らせ、件の駐車場に到着したところで『マスター』ステガノグラフィアから連絡が入り、ターゲット達が峠攻めを始めたのだという報告を貰った。脳内に送られてくる映像にもキッチリと映し出されている。

「ステガノグラフィアより報告。ヴィル・デ・フラウ、任務に集中します」

「「了解」」

ターゲット連中は峠道で報告通りにレースをしている。メルセデスとロガンにも見えるようにモニターを展開。法定速度50kmのところを160kmで走行中。これって、俺たちが何もしなくても普通に自滅する未来が待っている予感。だが、今日を含めて3日で暗殺しろ、との命令が権威の円卓――ロッキー・サブナックから出ている以上は・・・

「処刑執行します。ステガノグラフィア。次の低速コーナー、全車の全てのシステムをロック」

アクセル、ブレーキ、ハンドルのコントロールをステガノグラフィアの支配下に置く。そして逃げられないようにドアもロック。ターゲット達は何も知らずに公道レースに熱中している。まさか数十kmと離れたところから車を操られ、事故に見せかけられて殺されるとは夢にも思ってもいないだろう。

『先頭車両から速度を20kmプラス、ハンドルとブレーキは固定。あと緊急用の防御魔法プログラムも解除。さぁ、ターゲットを谷底へご案内だ』

魔法文明のある世界の車には、事故時に乗員を護るための緊急措置として防御魔法が発動される機能もあるという。それを発動されてターゲットが生き延びるような真似はさせない。連中には今日ここで死んでもらう。

『任務りょ〜かい♪』(>Д<)ゝ

モニターに映る峠とターゲットの車。ステガノグラフィアは俺の指示に従い、支配下に置いたターゲットの車を操作。車は低速コーナーに差し掛かったが、減速が出来ないどころか加速を続け、そのうえハンドルを切るこ
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