暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Episode W:
Desine fata deum flecti spectare precando
Eipic1-A移ろいゆく季節〜Trajectory〜
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スも、それに他のメンバーも、暗殺を仕事と割り切って人を殺している。そして、悪を成して悪を殺す、という汚名や罪を被ってでも、罪を犯しながらも償いをせずにまた罪を重ねる悪を断罪する、という覚悟もある。

(そして、いつか犯罪者として裁かれることも覚悟している)

「そうそう。仕事なんだから、それでいちいち滅入っていたら若禿げになんぞ。それによ。人殺しじゃなくて害虫駆除だって思えば良いんだよ、こういうのはな。ルシルは子供ながらに割り切ってんだ。その覚悟を、お前が揺らすんじゃねぇ」

「・・・はい」

これまでのやり取りには無かったメルセデスの強い言葉にしょんぼりするロガン。俺は「お心遣い、ありがとうですロガン空曹」頭を下げて礼を言う。本当に俺を気遣ってくれているからこそ、俺も心の底から感謝したい。

「うん。でも、辛くなったらいつでも言ってほしい。その分、僕がこの手を汚す・・・!」

「さすがに子供のお前におんぶに抱っこのままじゃ、大人として、先輩として、格好がつかないしな」

「ですね」

メルセデスの言葉に同意すると、彼は「生意気!」後部座席に身を乗り出してまで俺の髪をぐしゃぐしゃに掻き乱した。手櫛で髪を直していると、「来ました」とロガンがそう言った。フロントガラスの向こうへと目をやる。駐車場に続々と入って来るスポーツカー。どれもこれもガラの悪い改造車で、車から出て談笑し始めたそれらのドライバーであるターゲットやギャラリー達も同様にガラが悪い。

「ターゲット、および車両を確認」

「頼むぞ・・・!」

「了解。秘密を暴き伝える者達(ステガノグラフィア)

電子戦用術式のステガノグラフィアを発動。車外から見られるのを警戒してモニターには出さず、「いつでも支配できるようにターゲットのシステムをクラック。もちろん痕跡は残すな」指示を出す。

『はい』『ウィ』『ヤー』『シン』『イエス』

脳内に聞こえる電子妖精たちの返事。そして10秒とせずに『ミッションコンプリートです!』連絡が入った。俺はメルセデスとロガンに頷きを見せ、準備を終えたことを言外に伝えた。

――発見せよ(コード)汝の聖眼(イシュリエル)――

そして俺は魔術ではなく魔法としてのサーチャーを、ステルスモードにして窓から放つ。

「タム・リンより通告。これより作戦に入る。繰り返す。これより作戦に入る」

「ジャック・オ・ランタン、了解」

「ヴィル・デ・フラウ、了解」

作戦開始を告げるメルセデス。ちなみに俺のコードネームはヴィル・デ・フラウ・・・なんだが、ヴィル・デ・フラウって女性の姿をした妖精の名前なんだよな。なんで俺にコレを付けたんだよ・・・。
ジャック・オ・ランタンがコードネームであるロガンは、ターゲット
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