暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第227話 絶剣と剣聖
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問に思った。

「でも、そんだけ強さを見せつけちゃったら、もう対戦希望者なんていなくなっちゃったんじゃないの? 大会イベントと違って、辻デュエルだと経験値とかの死亡罰則(デスペナ)って相当なもんでしょ?」
「あ、そういえばそうだね……? 蘇生のアイテムだって、安くないんだし……」

 と、疑問を口にした所で、シリカがひょい、と前に出て答えた。

「それがそうでもないんです。賭けネタが奮ってるんですよ」
「へぇ……? なにか凄いレアアイテムでも賭けてるの?」
「うんうん」

 アスナとレイナは、いろいろと頭の中で想像をした。
 リズであれば、希少金属素材(レア・インゴット)でも賭けてくれば、飛びつく事間違いなしだろう。シリカやリーファだって、もし欲しかったアイテムを賭けていたら、頑張って対戦だってするだろう。とだ。

 だが、答えは少し違った。 《アイテム》では無かったのだ。

「アイテムじゃないんですっ。なんと、《オリジナル・ソードスキル》を賭けてるんですよ。それも、すっごい強い、必殺技級のやつっ」
「え? オリジナルソードスキル? それってりゅ……っとと」

 ここで、レイナがまだ 内緒にしていてくれ、と言われていた事を思わず口にしてまいかけたが、何とか口を塞いで回避。違和感があるものの、あまり気にならなかった様で、追求される事なく、安心をしていた。
 アスナはと言うと、レイナの事には気づかず、ただただ オリジナル・ソードスキルの事を訊いて、キリトの癖である、肩を竦めながらピュウと口笛を吹きたくなる衝動を何とか抑えた。

「えーっと、何系のスキルなの? シリカちゃん」

 レイナは気を取り直して、気になっている部分を訊いた。偏にオリジナルとは言っても、多種類あるからだ。武器の種類を考えても、《凄いヤツ》《必殺技級》と言われても、中々想像を張り巡らせるのは難しい。

「あ、後何連?なのかも、一緒にお願い」

 アスナがレイナに付け加える様にそう訊いた。
 2人の言葉を訊いたシリカは、残ったケーキをひょいと口に放り込むと、口の中ではむはむ……と味わい、飲み込むと同時に答えた。

「えーと、見た所、片手剣系汎用ですね。そして なんとびっくり! 11連?ですよーっ!」
「「じゅーいちっっ!!」」

 そのシリカの話を訊いて、びっくり仰天した、と言うのは言うまでもない事だった。反射的に唇を細めて高い音を鳴らしてしまう姉妹。

 今は無き、旧ソードアート・オンラインをSAOたらしめてした代表的なゲームシステム、それこそが《ソードスキル》だ。
 かの世界で、解放されたスキル1つでも、大騒ぎする、と言っても過言ではなかった程である。

 中でも《技》の必殺技と呼べる代物は複数あると言える。

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