暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第227話 絶剣と剣聖
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デフォルト技で押し切られちゃいました」

 アスナは、勿論この場にいる全員がリーファの力を知っている。
 このゲーム、ALOの中では古参者であり、空中戦闘(エアレイド)では間違いなくトップクラスだと言えるだろう。

「兎も角早いんです。動きが見えないくらい。あんなのが2人もいるなんて、凄いショックで……」
「うわぁ……リーファちゃんにそこまで言わせる相手なんだ。……おねえちゃん?」
「そーだよね……、リーファちゃんでも見えないんじゃ、私も勝機無しかな……と、そうだ。相手はどっちだったの? リーファちゃんは」

 アスナは、リーファに それを訊いた。
 何せ《絶剣》と《剣聖》の2人だ。どちらが相手でも、通り名通りであれば……相手にとっても不足なしだろう。勝ち抜き戦をするのであれば……正直どっちを相手にしても良い。

「んと、私が1対1で戦ったのは、絶剣の方でした……。ほんっとショックです……」

 リーファは、思い出したのだろう。表情を沈めていた。随分と悔しいのは、彼女も初期からの古参者であり、この世界で腕を磨き続けてきたから、仕方ないだろう。

「うーん……リーファちゃんがそこまで言うなら、本物っぽいねー。う〜ん……」
「あはっ。お姉ちゃん、ワクワクしてるでしょ??」

 アスナが腕を組んで、軽く唸る様に考えた仕草を見て、いち早く心情を察したのは、レイナだった。妹の前では隠し事など、そうできるものじゃない、と言うのは以前からの事実だ。……もちろん、それはアスナ自身にも言える事。

「レイだって、そーでしょ?」
「へへー、もっちろん! ワクワクしてるよー」

 この2人が似たもの姉妹と言うのは周知の事実。容姿は勿論だが、それ以外にも仕草や癖の傾向に至ってまでよく似ているから当初は、仲良し姉妹だからこそ、姉の真似をしている妹の構図に見えなくもなかった、……が、それは 2人との付き合いが浅い者達の考えであり、もう長らく共にしたリズ達からすれば、2人のそれは、真似と呼んで片付けるには、到底安すぎる代物だろう。

 兎も角、予想通りの2人のやり取りを見ていて、リズが ニヤリ、と笑った。

「ふっふっふー。ま、2人ならそういうと思った。 後月例大会の上位常連どころで残ってるのは、サクヤとかユージーンとかの領主やら将軍組クラスだけだったかな? あのへんは立場的に辻試合は難しいしねぇ」

 腕を組みながら、まだ未経験の強者達を頭の中の名簿をめくりながらあげていくリズ。だが、ここである疑問がアスナにはあった。強すぎる相手との戦いについてだ。この世界ででは、死亡罰則(デスペナ)と言うものも、存在しているし かつてのSAO程ではないが、戦闘はそれなりに恐怖心を生む。それが絶対的強者相手だったら、尚更だ。だから、こう疑
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