第5話『最初のテスト』
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が叫ぶ。無理もない。
テストの合計点を発表すると言われ、「あぁ1番の人可哀想だな」と思っていたら、まさかのパーフェクトを叩き出しているのだから。
暁君って一体どんな人だろうと思って1番の席を見るも、彼は外を眺めていて顔が見えなかった。く、余裕ってことか…。
「最初からパーフェクトだなんて、このクラスはやりますね。では次は2番の・・・」
ははは。これは2番以降の人が可哀想なんだ。
その証拠に、10番以内の人は他の人よりさらに険しい顔をしている。
「・・・次に鳴守君、396点」
「「「「おぉーーー!!!」」」」
そして大地の番が来たと思えばこの点数。
もうヤダ、何アイツ。計算すれば、1教科ごとにマイナス1点ってことじゃん。
秀才ってこういう場面で悠々とできるから良いな…。
「・・・春風さん、240点」
莉奈か。えっと・・・1教科平均60点ってことか。
……平均点以下じゃね? でもアイツにしては取れてる方か。
やっぱテスト勉強した甲斐はあったんだな。
「・・・じゃあ最後に三浦君、284点」
……1教科平均71点。
キリが悪い上に平凡だな。何か虚しい。
「さて、皆の合計点を言いましたが、どうですか? 自分の実力が分かりましたか? ここで止めるのも何なので、学年での順位まで発表しちゃいましょうか?」
それだけはやめてください、お願いします。
「・・・なんて冗談です。さすがにそれは酷ですよね。でもこれだけは言っておきましょうか。うちのクラスの中では暁君が学年1位、鳴守君が学年3位です」
さっきの人と大地がトップクラス。当然と言えば当然か。けど、大地の上にもう1人いるってとんでもないな。
「じゃあこれで今日の授業は終わりです。皆さん、下校の準備をして下さい」
ようやく、俺の記念すべき中学校生活最初の、長い長いテストの時間が終わった。
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