ダークハウンド
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9日、5時00分
早朝に、ジャンゴ達の下にウルズ作戦司令部からミッションが届いた。
『観測班から国境沿いに管理局が部隊を集結しつつあるとの情報が入った。敵は恐らく一度敗北を喫した事で次は確実に勝つべく、各地に分散させていた戦力を集めてここを一気に殲滅するつもりだろう。そこで今回は通過地点を突破するまでの間に敵部隊を奇襲、無力化してほしい。なお、今回のミッションから軍用ヘリを一機支給する。敵をフルトン回収する時、ミッションを終えて帰還したい時、物資を補給したい時、敵拠点を攻撃して欲しい時は支援要請を送れ。ここで敵を取り逃せば脅威は倍となって返ってくる、何としてもここで叩いてくれ』
「つまり奴さん、盛大に仕掛ける準備をしているってとこか。こりゃあいい、おちょくり甲斐がある任務だぜ」
「なのは、この任務で彼らの戦力をたくさん奪ってしまえば、少なくとも全面衝突は回避、もしくは延期する。だから上手くやれば、これ以上の戦火を避けられるかもしれない。先の事はまだわからないけど、ここが踏ん張りどころなのは間違いないよ」
「まぁ、戦力を集めてるってことはフェイトちゃんのいる部隊も近くにいる可能性が高いから、もし来ちゃったらその時はお願いするよ、ジャンゴさん。一応私も隠れながら援護はするから」
「おいおい、俺を忘れてもらっちゃ困るぞ? あいつが帰らずに向かって来たら俺がコネコネする予定だしな」
「コネコネ?」
「はぁ……マキナちゃんも前に言ってたみたいだけど、ほどほどに手加減してあげてよ?」
「それは相手の態度次第だな。……くふっ! グェハッハッハッハ!!」
「あぁ〜なんか嫌な予感しかしない。フェイトって子、ちゃんと生きて帰れると良いなぁ……」
「もういっそのことフェイトちゃんを回収した方が逆に安全な気がしてきちゃった」
敵より味方の行動が心配になるジャンゴとなのは。その心配が杞憂である事を信じる彼らであったが、その予想が大きく覆される事を今は考えもしなかった。
ともあれミッションを引き受けたジャンゴ達は与えられたヘリに乗って今回の任務を行う砂漠地帯北東部にある廃棄都市へ向かった。なお、ヘリのパイロットはジョナサン配下の近衛兵士で、所属の関係であまり本国を離れた事が無いため少々緊張気味だったが、腕自体は確かなので支援要請は難なく行えそうだった。
砂漠地帯北東部は他の場所と同様に風化か倒壊した建物や高架橋道路などが点在しているが、以前マキナ達が空戦魔導師部隊と戦った場所より残存している物は少なく、広々として見通しが良い地域が多くを占めている。故にほとんど砂漠化している廃棄都市の上空からなら、東の方に見える管理局員の乗った装甲車やトラックの進路はよく見渡せた。
「
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