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リリなのinボクらの太陽サーガ
ダークハウンド
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きい……特に胸が大きいフェイトが出来ました。なのはは「うんとこしょ、どっこいしょ」と引っこ抜こうとしましたが、大き過ぎて一人では抜くことができません。そこでなのはは隣の八神家を呼んできて、引き抜くのを手伝ってもら……。

「(いやいや、なんでいつの間に“おおきなかぶ”が開幕しちゃってるの? いくら何でもフェイトちゃんに失礼だし、もうやめとこう)」

という訳で想像の空で行われた“おおきなかぶ”……ならぬ“おおきなフェイトそん”は中断された。ちなみにジャンゴは変な妄想をしていたなのはを訝し気に見ていたが、「誰だってそういう時はあるよね」と思って何も言わない事にした。

「でだ、ここでやれる実験はもうないと判断した女は研究所を放棄し……俺達は“塵”として試験管ごと廃棄処分された。そう、俺達は塵だめの中で生を受けたのだ……暗く、冷たい、塵だめの中で……。俺達が“塵”になってから長い……長い時が経った。身体が無いから動けないし、言葉も話せない。同族も同じく、試験管の中から出ることすら適わなかった。残った培養液のみが、塵である俺達を生かし続けた。その停滞の中、俺は俺達を生み出しておいてきっちり殺処分しなかった女に対する怒りと憎しみ、憎悪が積み上がった。だが培養液の栄養素が枯渇してくれば、生物として未完成な俺達の身体も徐々に壊死し始める。どんな形であれ停滞に終わりが見えてきた訳だが……そんな時、“あいつら”が現れた」

「あいつら?」

「今の俺達の敵でもある連中……グールを率いた髑髏顔の男と、アレクトロ社前社長にして騒乱のイモータル、ロキが現れた。あいつらは研究所のデータがほとんど削除されていた所から、女の研究成果の情報や手掛かりを入手すべく俺達をアンデッドにする事で、その一端でも手に入れようとしたのさ」

「アンデッド化させて、対象の知識を奪い取る……いや、他の媒体に記録させるのか? 本来は吸血変異する間に自我が喪失するものだけど、ラタトスクと高町士郎の例がある……やってやれなくはないのか」

「髑髏顔の男……そういやロキからはスカルフェイスと呼ばれていたが、あいつらも何らかの研究を進めていたらしい。ロキがSEEDを作ったように、スカルフェイスも自らの目的の糧にする腹積もりで、欠陥や損傷が少ない同族の入った試験管にどくどくと暗黒物質を注入していった。俺のように身体が無くて注入する価値すらない奴は放置されたのだが、おかげで散々目の当たりにしたよ。目の前で同族が次々と吸血変異していく有り様をな」

「惨い話だな……」

「言い方はアレだが皆、最初は順調にアンデッド化が進んだ。幸か不幸か、アンデッドになる事で身体が動かせるようになった個体もいた。だがな……“A-7”だけは他と違った。偶然リンカーコアがあったからなのか、それとも俺達の中で
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