暁 〜小説投稿サイト〜
SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《ニ話─買い物にて》
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いと思うんだけど!?」
余りにも驚いて目を白黒させながら僕はリョウさんに向けて突っ込む。なのにリョウさんは寧ろ楽しそうに笑いながら何でも無い事のように言った。

「いやまぁ金は払った後だったし。平気だろ。それより、ほれ」
「え、わっ!?」
言いながらリョウさんが投げてよこした鈍色のリングを、ボクは慌てて受け取る。其れは何かの植物の凄く細かい装飾が施されたブレスレットリングだった。きっと、さっきリョウさんがハーラインから受け取った物なんだろうと言うことはボクにも分かる。

「これ……なんですか?」
「ん?あぁ、Mobのヘイトを下げて、ついでに隠蔽率を上げる装飾品だな。ちゃんと装備しとけよ」
「は、はい」
言われて、ボクは装備ウィンドウからそのブレスレットを腕に付ける。一瞬消えたブレスレットは、すぐにボクの腕に装備された状態で表れた。
しばらくそのブレスレットとにらめっこをしていると、リョウさんが唐突に言った。

「……とりあえず歩くべ。行くぞ、あぁ、此奴頼むわ!」
「あいよぉ!」
「へっ!?」
リョウさんがすぐ近くにいた別のプレイヤーに言うと、その商人プレイヤーは苦笑しながら片手を上げて応じた。……ここでのハーラインの扱いが分かった気がする……

……

…………

………………

「さて、と……ユミル、これで準備終わりだ」
「ッ……」
歩きながらリョウさんが言いだしたその言葉に、ボクは無意識の内に息を詰めた。それは、つまり……

「今から目的地行くぞ、圏外出る。覚悟出来てんな」
「あっ、はっ、はいっ!!!」
圏外、これまでのようにシステム的な保護は一切ない、モンスターがひしめき、一歩間違えれば死が待っている、この世界の殆どを埋め尽くす世界。其処に、ボクたちは向かう。ボクの友達を……ルビーを、助けるために。

「おし、付いて来い」
「…………!!」
無言で、ボクはリョウさんに続いた。
意識しないままで、僕は胸の前に手を持って行く。

待ってて、ルビー。きっと……絶対に、君を、助けるから……!

────

転移門への道を歩きながら、リョウはふと考える。

『そういやぁ、ハーラインに聞くの忘れてたな……』
別にとりとめのない、ちょっとした思いだし事。何て事の無い、小さな記憶。

『一匹減ったって話だったし、聞いときたかったんだがな……』
リョウとハーラインの本来の関係は、彫金師と、“素材屋”である。リョウはハーラインに依頼された素材を手に入れて、彼の彫金や装飾の為に届ける漁師のような物。その代わりに、リョウは彼からは優先的にサービスを受け、通常の相場より多くのコルを受け取っているのだ。
そんな彼から、最近依頼されている素材が有った。と行っても、手に入るかの確率はかなり
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