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真・恋姫†無双~現代若人の歩み、佇み~
第一章:大地を見渡すこと その参
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 宴が終わって夜が更けて月の光が真上から差し込もうとするころに、二人は体験談を交えた昔話をして退屈を紛らわせていた。
 二人は既に着心地の良い寝間着に着替えている。無論互いが着替えるところを見せても見てもいない。仁ノ助は詩花のその姿を見てスタイルのよさに目が奪われた。
 世の男共が必ずその手に抱きたくなるであろう、特別大きくはないがそれでも豊かといえる胸に目がいってしまう。腹部と腰が鍛えられて引き締まっており、胸の大きさを控えめに強調している。臀部|《でんぶ》は肉付きがよく引き締まり、女性達がうらやむ色気を見事に出している。普段着の活発さの印象が強かったために、寝台に横たわる彼女から発せられる大人の色気が逆に新鮮であり、豊満な肉体を意識しないように努めようとする。
 彼にとって不運なのは宿主の粋な計らいによって同部屋となったことだ。しかも大きめな寝台が一つだけである。詩花は無邪気に喜んでいた。「遊び人なら据え膳も食っちまえ」とニヤつきながら去っていった主人と、彼女の秘密の色気を知らなかった自分に思わずいらっとしている仁ノ助は、自らの緊張を紛らわせるかのように自分の体験談を面白可笑しく語っている。
 この男、遊びの何とかといわれている癖して、未だにCherry BOYな一面を持ち合わせている。そんな仁ノ助の助平な葛藤を全く知らず、詩花は男の話を表情を二転三転変えながら興味深く聞いている。男の生々しい戦いの経験を聞けば顔を顰|《しか》めて、英雄もかくやといわんばかりの冒険譚を聞けばわくわくと続きをせがみ、食事代を払えずに皿洗いと店掃除をした情けない過去を聞けば間抜けな人だといわんばかりに腹を抱えて笑う。豊かな百面相に心打たれたのか、仁ノ助もついつい話を盛り上げていった次第であった。
 彼女との話は延々と続くかと思ったが一つの疑問が仁ノ助に湧いて出た。

「そういや俺ばっかり話してたな。次は詩花の話が聞きたい」

 自分ばかりの話では流石にネタも尽きてくる。会話が途切れてしまえば後は寝るだけになってしまう。それを避けるために、話す主体を入れ替えることにした。
 突然昔話をする羽目となった詩花は、「あー・・・」と言いながら気まずそうに頭を掻いている。何やら彼女の虫にさわるようなことを言ってしまったらしい、そう思った仁ノ助は若干慌てながら会話を続ける。

「あ、いや、別に無理に聞こうってわけじゃないんだ。ただ俺ばっかり話すと飽「・・・の。」きて・・・え?」

言い訳に被せられた詩花の言葉に疑問符がついた言葉が漏れ出す。

「えっと・・・今なんて?」
「・・・・・・・・・出なの」

 言い直した彼女の頬が若干の羞恥心を帯びて赤くなる。目は仁ノ助を方を見つめようとせず右側を向いて泳いでいる。
それでも完全に言葉を理解するには彼女
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