暁 〜小説投稿サイト〜
SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 一ノ試練
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「は?お、おい!ソレイユ!」
ひゅんっ!と音を立てて、ソレイユがスピードを上げた。合い分からずの忍者速度で走った彼は、あっという間に通路の向こうの暗闇へと消える。

「なんだってんだ……あーもー、面倒臭ぇ……」
言いながらリョウは尚も走る。走る。走る……

────

そうして数分走った頃、前方にようやくソレイユの姿が見えた……こちらを向いた状態で。

「は?ちょ、おい!何してんだお前!」
「ふぅ…………」
溜めた息を静かに吐きながらソレイユは納刀した状態で柄に手を掛け、丁度居合の構えのように腰を低く取って重心を落としていた。
無論立ち止まっており、動く気配は無い。一瞬引きづって連れて行こうかと思ったが……

「っ……」
その構えから言いようの無い威圧感を感じて、やめた。そうして、無言でそのままダッシュしたリョウが、彼の横を通った瞬間……彼は、動いた。

剣聖 最上位単発溜強化技 《ワールド・エンド》

「マジ、か」
ソレイユが刀を振り切った……瞬間大岩が真っ二つに割れた……否。斬れた。
縦一閃。まるで包丁を立てたスイカ(いや、ドリアンか?)のように、見事に真っ二つとなった大岩は、左右に傾き、スパイクによってその勢いを急激に緩める。斬った本人であるソレイユはと言うと、間に出来た丁度六十センチほどの隙間が彼を飲み込み、その姿が岩の向こう側に消えた。そしてリョウもまた、そこを逃さずしっかりと飛び込み……

ズズズズ……と言う重々しい音を立てて、着地したリョウの後ろで大岩が停止する。
剣を振り切った体勢で停止していたソレイユは、しばらくそのままだったが硬直時間がようやく切れたのか、体勢を戻して刀を鞘に納める。
チンっと言う金属の高く堅い音を立てて刀を収めた彼は、そのまま大きめに息を吐いた。

「ふー……(長い間体勢固定だったから)肩こった……」
「なんつーか、インディ・ジョーンズもびっくりな、文字通り“斬り”抜け方だな。オイ」
呆れたようにリョウが言うのに対して。首だけで振り向き、二ヤッと笑ってソレイユは言った。

「褒め言葉として受け取っておこう」
通路を降りた先に、EXITと書かれた扉を見つけたのは、その十分後の事だった。


一ノ試練 迷宮 突破。
残り時間 14:05

────

「あのー、……もしかして、貴女も誰かを待ってるんですか?」
「へっ!?あ、はい。ちょっと友達を……」
隣に座った少女に声を掛けられ、極静かな声であったにも関わらず、美幸は驚いて片を震わせた。
そんな様子に苦笑しつつ、黒髪の少女は続ける。

「あっ、同じなんですね。私も人を待ってるところなんですよ」
「あははは……その、恋人さん、ですか?」
何となく話しやすそうだ。そんな風に思っ
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