コラボ・クロス作品
戦士達×ツインズ
おまけ!その三
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にも。
――――
「……マジかよ…………」
「…………」
リョウは頭を抱えたくなるのを何とか抑えていた。
ユミルは、嫌そうな顔でリョウと同じ壁……否。扉を見つめている。
日が暮れかけてようやくたどり着いた道の行き止まり。木々の中に作った部屋のように出来た直径5m程度の開けた円形の空間の奥には、一つの巨大なアーチと、閉じた門があった。そしてその門に書いてあった碑文的な何かが、リョウの頭痛の原因だ。
曰わく
《秘められし果実を欲する者に示す道、夜の闇と朝日昇る時の間たる刹那に表れん》
要は、夜明け前になったら開くから。それまで待てな!と言う意味であろう。
昼間から今まで半日以上歩いてこれとは……勘弁して欲しい。
「あーっ!仕方ねえ!待つぞ!」
しかし此処まで来て帰るのは悔しすぎる。こうなれば待つしかないので、リョウはさっさと扉から離れると、円形の中心にドッカと腰を下ろす。
「ったく……」
ぶつくさ言いながら無限ポットを取り出すと、リョウは設定をホットティーにして銀色のマグカップに注ぎ、一口飲んで息をついた。
視界の端で、ユミルが明らかに自分を避けるように正面、円形端の木の前に腰を下ろすのが見えた。
『ったく……』
結局の所、今日ユミルと話したのは数える程しかない。
と言うか、互いに不干渉を貫きながらここまで歩くなど、この世界に来てから始めてだ。
『ん……』
そう言えば。とリョウは思い出す。
確かアイテムストレージに……
「うおぉ……!」
あった。同居人が毎度毎度「何が有るか分からないから!」と言って結局夕飯のおかずになるパンに肉を挟んだサンドイッチ。
「彼奴マジ慧眼すぎんだろ……」
軽く感動しながら、今日は帰れない旨を同居人に送る。
50秒くらいで了承が帰ってきた。
「さて、んじゃ戴きますか……」
言いながらホクホク顔でそれを取りだそうとして、リョウは考える。
この空間にはもう一人、自分と別人ながら同じ境遇に居る。
流石に無視するわけにはいかない。一応此処まで共に来た仲間でも有るのだから。
「ユミル、お前飯、どうする?」
「…………」
返答なし。
ただ見ると、既にユミルは以前にも口にしていたココリの実を口にちまちまと運んでいた。それをみて、リョウはニヤリと笑う。
「俺のパン、やろ「いらない」う……んん?」
言いきるより前に、ユミルの口から拒否の言葉が出て来て、リョウは苦笑する。
「いらねぇってなぁ……まだ飯それしか食ってねぇのか?腹減らねぇのかよ?」
「別に」
「あのなぁ……」
リョウは呆れたように言った。
マーブルとの話をしていた時からま
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