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SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×ツインズ
おまけ!その三
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流石に初級技では威力が足りないのか、今度はノックバックは起こらない。
しかし感激のように順番に振り下ろされた巨木の両腕を、ユミルはステップとパリィで防ぎきる。と、そこで、気付いた。

木が、根を張っていたのだ。
先程までは張っていなかったのに、一体どうした事かとユミルが思った次の瞬間……地面から無数の木の根が、ユミルめがけて突き出してきた。

────

「ったく、言ったのは俺だけどよ……此処まで不干渉貫くか彼奴……」
突っ込んだユミルのソードスキルを眺めつつ、リョウは一息ついてからの後退に備えその場に待機する。
と、ユミルがスキルで横一閃に枯れ木の王の体を切り裂いた直後、枯れ木が思い切り根を地面に刺すのが見えた。ユミルは気づいていないのかそのまま戦闘をしているが……

「って、あれヤバくね!?」
樹木を模したモンスターが根を地面に刺す動きをした際、王道的には二つのスキルの呼び動作であると予測できる。一つは地面から養分を吸う事でのHP回復。もう一つは地中からの攻撃である。
しかし、今まさに活動中の樹木であるならともかく、相手は枯れ木である。地中から養分も糞も無いだろう。と言う事は……

「っとっと!!」
リョウは慌てて飛び出し、木の腕を振り下ろしてのスタンプをかわしながらユミルに近付く。そしてユミルの丁度真後ろへとたどり着いた次の瞬間……

「っと!!」
「っ!?」
またしても、と言うか今度は背中の服の布を掴み、リョウは斜め上後ろへと大きく飛んだ。同時に、地面から突き出した無数の木の根が、ユミルが先程まで居た場所を貫く。

「っぶね……」
「……!?〜〜〜!!」
「おわっ!バカ暴れんな!」
またしてもバタつくユミルを、リョウは着地して即座に離す。着地したユミルは、憤慨したようにリョウに強い口調で言う。

「不干渉なんでしょ!?(手助けは)要らない……!」
「あのな。お前が自殺志願者なら俺だってそうしてるっての。けど……うぉっと!?」
「っ!」
言い争いに発展し掛けたが、其処に枯れ木が自分を無視するなと言わんばかりに右腕から蔓を飛ばしてくる。同時にリョウとユミルがバックステップでかわすと、丁度彼等が居た地点に太い蔓の先端が突き刺さる。
土煙を上げて下がりながら、リョウは怒鳴る。

「ふっ……!あの状況であれ以外どうしろってんだ!?」
「だったら口で言えば良いじゃないか……!!」
「間に合うかってんだ……気付いてなかったお前が悪い!」
「〜〜〜〜っ!」
言い返せないのか、あるいは怒りで言葉が出て来ないのか。ユミルは歯軋りしながら自己制動を終える。

「とにかく!もうああいうのは止めて!」
「やなこった!つかそれ以前に、お前今ので俺に貸し一つ……っとな!」

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