暁 〜小説投稿サイト〜
SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×ツインズ
おまけ!その二
[2/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
一枚看板には筆記体で、店の名前であろう二つの英単語があった。

《Winking・Cheshire》

「片目瞑る笑い猫……ってか?可愛らしいじゃねえの」
ニヤリと笑って、リョウはその店が何の店で有るかをタウンマップの施設情報で見る。

「ヒュウ、プレイヤー宿かよ。珍しいな」
小さく口笛を吹いて言いながら、リョウはもう既に階段の方へと歩き出していた。

勘だが、何か面白い事が起きそうな気がしてリョウはワクワクしていた。

――――

「こんばんは〜……っと」
リョウが扉をノックし、押し開け中に入ると、それまでは壁によって隔たれ聞こえなかった音が耳に入った。店の奥にあるレコードプレーヤーから流れてくる、ゆったりとした雰囲気のジャズの音。少し低めの音量にしてあるらしく、主張しつつも控えめなアルトサックスの音が、ゆったりとした時間の流れを演出していた。

右側には木で出来たソファと円テーブル、赤々と燃える暖炉。左側にはカウンターとその前にやはり木製の椅子が有り、床には絨毯がひかれている。空間全体に木のイメージが残りやすいコーディネートで、店の中から香るコーヒー豆やハーブの芳香のせいか、第一印象は宿と言うよりもカフェに近い。
と、すぐ左側から女性の声がした。


「あら、いらっしゃい。何名様?」
店の中には、二人の人が居た。大人と子供……と言えばおかしいかも知れないが、その表現が一番合うように思える。

一人はカウンターの奥。リョウに声をかけてきた人物だ。黒い髪を肩辺りまで垂らし、後ろをポニーテールに結った細目で妙齢の美人。二十代半ばか後半と言った所だろうか?かなり若々しいのだが、同時にどこか落ち着いた物腰と柔和な笑顔は大人らしい雰囲気を感じさせ、リョウ個人としてはそれなりに年上のようにも思えた。
もう一人はカウンターに座った……子供だ。プラチナブロンドの髪を短めのボブカットにして、エメラルドグリーンの大きな瞳をした小学生くらいの美少女……

『ん……?』
と、リョウはよくわからない違和感を感じて、内心で首を傾げる。少女……の筈だ。そう思うのだが……何というか、自分の勘がそれは違うと言っているような……いやだが見た目はどう見ても少女だ。男では無い……筈……
と、彼女(?)は一瞬だけリョウの方を見ると、直ぐに興味なさげに目をそらし、カウンターの方に向き直った。
さて、声をかけられて反応しないわけにはいかない。人間観察は一秒程ですませてリョウは店主であろうカウンター奥の女性へと向き直る。

<i224|7750>

「っと、ども。一人っす。宿泊と……あと、出来ればメシを」
苦笑しながらカウンターに近付いて行き言うと、彼女は一度クスリと笑った後に宿泊客用だろうリストを
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ