コラボ・クロス作品
戦士達×ツインズ
SAOツインズ×戦士達の物語 三話
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して逃げんな……って事か。いい助言だな」
言いながら、自然と口角が上がる。尊敬するぜ。その“誰か”には。マジで死にたがってる人間を止めるってのは、そう簡単な事じゃねえからな。
キリカの話は続く。
「うん……だから、私は今まで生きて来た。サチの事、忘れちゃいけないって思ったし、自分一人では、何もできないって学んだから……」
「へぇ……」
しっかり自分の答えまでたどり着いてんだな……良いじゃねえか。にしても……
『ったく……コイツらは……』
キリトといいキリカといい、ウチの身内には、どうしてこう心の強い奴が多いのかねぇ……
「でも……」
けど此処まで来て、急にキリカの表情が曇った。
「今日、少し自信無くなったかも……」 沈んだ声に戻るキリカをみて、無意識に自分がまゆをひそめたのが分かった。
「あぁ?……さっきの事か?そういやあれ、一体全体どうしたお前」
その答えは今の俺からすると、少し意外とも言える物だった。
「……怖くなった」
「……はぁ?」
怖くなった?何がだよ?
「今日、突然こっちのサチに会って、違う人だけど同じ人のサチが、あんなに楽しそうで、一度も悲しそうに笑わないで……幸せそうで……私ね、とっても嬉しかった。嬉しかったけど!……あんな風に笑えた筈のサチの未来を、私が奪ったんだって思ったら、急にサチの幸せそうな顔が怖くなって……」
「…………」
キリカの言葉を黙って聞く。少しずつ、此奴の言いたい事の輪郭が見えてくる。
「おかしいよね。一番幸せになって欲しかった人が、そうしてるのに……それが怖いって、どうかしてるよね……わかんない、わかんないよ……こんなのおかしいって分かってるのに……」
泣きそうな……けど泣いてるわけじゃねぇ。
その声は、まるで軋むみてえな……悲痛さを孕んでいて……声だけが、此奴の奥深いとこが苦しんでるのを教えてくれる。
成程……こいつは、わかんねぇんだな。自分がサチをどうしてぇのか……自分にとって、サチがどうあって欲しいのか……自分の中に、自分の知らない部分か……何となく分かるな。
って、こんな知ったような事、言えやしねぇけどな。
「……ねぇ、従兄……」
「ん……」
しかし、俺にとって本当によく考えるべき話は……此処からだった。
「従兄はさ。さっき“お前も”っていったじゃん……じゃあ、同じような事がこの世界でもあったんだよね……?」
「……あぁ」
肯定。
“同じような”どころじゃねぇよ。殆ど同じだ。違うとこっつったら……
「けどサチは生きてる……あの状況を兄一人でどうにか出来たとは思えない……従兄が、何かしたんでしょ?」
……あぁ、そうか。
「あ
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