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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第十二話 信頼の昼
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いで!」

《ふふっ……了解。 今の発言は保存せずに後で削除いたしますね》

 こんなことを聞かれたら、恥ずかしくて死んじゃうよ。

 ただでさえ、さっき裸を見られて恥ずかしかったんだから……中まで裸にされたら、もう耐えられない。

 そんな私の気持ちを知っているであろうアマネは、さっきからクスクスと笑っている。

 恨めしそうに見つめると、笑いを止めずに謝罪してきたけど、私は怒っていない。

 母さんのこと。

 私を心配しているであろう、この世界に連れてきたアルフの存在。

 ジュエルシードのこと。

 抱えていることはたくさんあるはずで、笑っている暇なんて……ましてや、楽しいとか嬉しいとか感じている暇なんてないはず。

 なのに私はこうして嬉しいとか、楽しいとか、色んな感情を抱いて過ごしている。

 そんなことができてるのも、彼のおかげなんだと思うと、私はここにいることを望んでいるかもしれない。

「――――フェイト!」

 突然、窓の外から聴き慣れた声がして振り返った。

「アルフ……?」

 そこには私と共にこの世界に来ていて、数日ぶりに再会した使い魔・アルフだった。

 私は喜んでいいのか、驚いたほうがいいのかよく分からないながらも、窓を破壊されたら困るので急いで立ち上がり、窓を開けた。

 と同時に、アルフは私を勢いよく抱きしめてきた。

 大人と変わらない身長のアルフに、私は少し息苦しさを感じながらも久しぶりの再会に喜びの感情が湧いてきた。

「ごめんね、アルフ」

「いいんだ、フェイトが無事なら」

 嬉し涙を流すアルフだけど、私の心境は次第に複雑になっていった。

(ああ、もう終わるんだ……)

 アルフとの再会は、彼との生活が終わることを意味している。

 分かってることだし、元々はそうするつもりだった。

 なのに短い時間で私はこの場所に居心地の良さを見出してしまった。

 だから、名残惜しくて……。

「フェイト、今すぐ逃げるよ!」

「え……」

 当たり前の言葉に、すぐに返事ができなかった。

 そうだ、私は逃げないと。

 逃げて、母さんにジュエルシードを届けないといけない。

 そのために今まで頑張って、そのためにこの世界に来た。

 ……なのに。

「フェイト、どうかしたのかい?」

「……」

 返事が出せなかった。

 迷っている……ううん、そうじゃない。

 答えはとっくに出ていて、だけど素直に出せないんだ。

 それが間違っていると思っているから、かな。

 私はこの場所にいたくて、でもいるわけにはいかなくて、その板挟みに苦しんでいる。

《――――ジュ
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