第4話『スタート』
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うだ。一体どこから撮っていたのだろうか。
そしてそれまでの経緯。
なんとこの学校では毎年新入生を、俺の様にどこかの教室に配置し、今みたいな試験をさせるそうだ。
深い理由は無いらしい。強いて言えば、新入生への学校案内と余興だろう。しかも、間に合わなくても入学取り消しはしないらしい。もうなんか虚しい気分になってくる。
選ばれた人は全員、こんなナーバスな気持ちになっていくのか…。
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・・・と、こういう事だ。
だから普通に考えて、クラスの女子は興味本意で俺に寄っているとわかるのだ。
てかどうしよ。やっぱ最初が肝心とか言うから、この機会に話しかけてみようか。でも、なんか恥ずかしいというか…。
ここまで考えた俺に救世主が現れる。
「皆さん、席に着いて下さい」
聞き慣れた優しい声が、教室のドアから入ってくる。
クラス発表で聞いた時は偶然で驚いたが、これは俺の運命というやつかもしれない。
俺のクラス『1ー1』の担任は、あの山本先生だ。
「ではホームルームを始めます。あぁまだ起立しなくていいですよ。挨拶は明日からします。取り敢えず連絡事項を伝えますね」
最初のホームルーム・・・てことはやっぱりアレが有るのか…。
「まぁその前に、皆でそれぞれ自己紹介をしましょうか」
山本が優しく笑う。俺はその笑顔に優しさなんて感じない。あれだ、悪魔の笑みだ。
やっぱり有るんだよ自己紹介。幸い、俺の出席番号は後ろの方なので時間はある・・・いや待て。俺の出席番号って30番じゃん。最後じゃん。ヤバい、今絶対俺の顔引きつってる。
コミュ障にとって、自己紹介は酷でしかない。まして最後だなんて、一番注目が集まる。
さらに俺は今、既に注目されている身である。半端な自己紹介をすれば、余計に目立って恥をかくだけだ。そんなの耐えられない。
と、とりあえず、普通の自己紹介だ、普通の。うん。
「じゃあ次は三浦君」
「はい・・・え!?」
突然の指名に俺は驚きを隠せない。
だが周りの様子を見て、納得した。
「自己紹介だよ」
「ですよね〜」
早い早い早い早い! 早すぎる!
俺が考えてる間にもう順番が廻ってきたと言うのか!?
なんか、何か考えねぇと! えっとえっと・・・。
「み、三浦…晴登です。えっと、その…よろしくお願いシマシュ…」ペコ
シーーーーン・・・・
つっかえまくった〜!! そして噛んだ〜!!
止めてこの沈黙! 穴があったら潜りたい!
マ
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