第六章
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メンインブラック達はです、次々に消えていってでした。
最後の一人だけになりました、見れば彼は光を浴びてもちゃんと影があります。
その影のある彼はです、一人になったところで黄金バットに言いました。
「よく私の力を見抜いた」
「・・・・・・・・・」
黄金バットは何も語りません。
「力を見抜かれた、それでは負けを認めるしかない」
メンインブラックは苦々しい声で一人で言います。
「爆弾は解除する、負けた者には何かをする資格はない」
こう言うのでした。
「では去ろう、次は敗れはしない」
最後にこの言葉を残してでした、黒い男は遠くの方に飛んでいって姿を消しました。そして仕掛けられていた爆弾達はです。
処理班の人達がそれぞれチェックしましたが。
「全て解除されています」
「爆発しない様になっています」
「もう安心です」
全ての爆弾がそうだというのです。
「もう安心です」
「テロの心配はありません」
「そうか、負けを認めてか」
報告を聞いた警部も頷きます。
「自分から爆弾を解除したか」
「そうですね、その辺りはです」
警部に今も横にいる神谷さんが言ってきました。
「魔人らしいな」
「ああ、魔人は負けると退く」
「作戦の途中でもそれを全て終わらせて」
「だから今回のメンインブラックもだな」
「そうしたんですね」
「魔人のそうしたところはいいか」
例え悪い人達でもとです、警部は腕を組んで考えるお顔になって言いました。
「迷惑だけれどな」
「負ければ潔くテロとかを実行しないことは」
「まだな、だがとにかくな」
「はい、今回もですね」
「黄金バットに助けられた」
警部はこのことについても言うのでした。
「本当によかった」
「全くです、じゃあ黄金バットにお礼を言いましょう」
見れば黄金バットはまだお空にいます、空中にしっかりと立っています。
「今回も助けてもらいましたから」
「ああ、じゃあ今からな」
そこにいる皆で、でした。その黄金バットに手を振ってお礼を言いました。その皆にです。
黄金バットはお顔を向けました、ですが何も言わずにです。
夜空の彼方にお顔を戻して何処かへと飛んで去りました。メンインブラックに勝ち銀座を救いましたがそのことを誇らずただ飛び去るだけでした。
黄金バット第九話 完
2016・1・13
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