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東方大冒録
VS永遠亭その2。 〜決戦〜
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ァン!!

「!!?」
「あ、わるい手が出ちまった」

鈴仙を右手でビンタしていた。

「……、なにするのよあんた!!」
「お前、今のセリフ、おれたちが命蓮寺にいた時点での全員の前で言えるのか?」
「な、何のことよ?」
「置手紙のことを忘れたとは言わせねぇぞうさぎ」
「うっ、なぜあれをもう……? ていうかうさぎ言うな!」

鈴仙は明らかに顔を曇らせた。

「ほぉ、こんな状況でも突っ込みをいれるとは、プロだな」
「うっさい!」
「ははは、でも、あの置き手紙を読んだ慧音、殺気だけで殺されるかと思うくらいぶちギレてたぞ?」
「あぁ……、慧音先生にはいちばん読まれたくなかったのに……」
「……、ん?」

鈴仙は明らかに後悔しているようだった。だが、暗基の中で、その反応に違和感を感じた。

「ちょっと待てよ鈴仙。お前なんで読まれるのを嫌がってるんだ? 置き手紙は誰に読まれてもいいから置き手紙だろ?」

暗基は鈴仙が置き手紙を読まれることを嫌がったことに違和感を感じていたのだ。暗基の中では、置き手紙とはだれに読んでほしいという宛名こそ書いたりするかもしれないが、基本的にだれに読まれても構わない伝言を書くものだと思っていたため、違和感を感じていた。

「どういうことだよ?」
「あー、それなんだけど、ちょーっといいづらい事情があってというかー、なんというかー、あ、あはは……」
「ほぉ、聞かせてもらおうじゃないか」

鈴仙が冷や汗を垂らしながら乾いた笑いをするが、暗基はそれをとてもにこやかな顔で無視して、何があったのかを無理にでも聞き出そうとする。

「いやよ、言っちゃったら私殺されかねないもの」
「言え」
「いやよ」
「今言ってくれたらグーパンチ一発で済むぞ」
「それでもいや!!」

暗基と鈴仙が軽くもめているところに、

「もういいわようどんげ」
「っ!? 姫様!?」

輝夜がてゐとうさぎ少女に肩を借りながら歩いてきた。

「もういいわ。元々私が蒔いてしまった種だもの。私から説明するわ。実はあのとき、私たち3人で簡単なゲームをしていたのよ」
「簡単なゲーム?」

輝夜が説明を始めた。

「そう。で、その時に賭け事をしたの。私とてゐはどうでもいいことだったのだけど、うどんげはなぜか『私が買ったら永遠亭に行きましょう』とか言い出しちゃったのよ」
「それで運悪く鈴仙が勝っちまったというわけですか……。この時点でだいぶ鈴仙のこと殴り倒したくなってきたんだがいいかな」
「まだ待つウサ、まだ続きがあるんだウサ」

てゐが、鈴仙に殴りかかりそうな暗基をなだめながら、輝夜に続いて説明を始めた。

「そこまでだと鈴仙だけが悪者だったんだけど、鈴仙が勝ったら、なぜか姫様が悪ノリし
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