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東方大冒録
VS永遠亭その2。 〜決戦〜
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つけてきていることを知っていた暗基はたまに後ろを確認するたびに少女のマガイモノが隠れようと必死になるのを見て笑いそうになるのを放っておきながら先に進むと、明らかに何かがありそうな扉を見つけた。ここから、以前紅魔館の地下室で感じた、「ちびりそう」な霊力を感じたが、慣れてしまったのかちびりそうにはならなかった。

「行くか」

暗基が扉に手をかけた瞬間、

「……!」
「なんぞ?」

先ほどの少女が暗基の服のすそをつかんできた。どことなく不安で泣きそうな顔をしている。

「……、心配してくれてるのか?」

暗基が尋ねると、少女は小さくこくりとうなずいた。

「大丈夫さ。何とかなる」

そう言って暗基は扉を開けた。その瞬間だった。

「ほがぁ!!?」

何かが暗基の顔面と鳩尾にクリティカルを決め、そのまま壁へと飛ばされた。

「なんっ……!!? てゐ!! 輝夜!!?」

何かをどかしてみると、それは因幡てゐと蓬莱山輝夜だった。何者かに思いっきり吹き飛ばされて、たたきつけられたのだ。見ると、二人ともひどい傷だらけだった。

「おい!! お前ら何があった!!!?」

慌てて二人の意識があるか確かめるが、てゐは意識があったようだが、輝夜は気絶してしまっていた。そして暗基の顔を見ることすらやっとという感じに、わずかに顔を動かしててゐが返事をする。

「うっ……、わ、私たちの、ことは、どうでも、いいウサ……! 姫のことも、私が何とかするから、れ、鈴仙を……!!」
「そうはいったってお前ら、えぐいレベルだぞその傷は!!」
「これくらいどうってことないウサ!! いいから鈴仙を助けてくれウサ!!」
「!!」

声がかすれながらも叫んだてゐは、ギッ、と暗基を睨み付けた。本当は癪だが、あとは任せた。とでも言いたそうな眼で。

「……、わかった、任せとけ。おい、そこのウサギ少女」
「?」

暗基は先程の少女に声をかける。

「お前のこと、信じてもいいんだよな?」
「!!」

少女は言葉を発さなかったが、力強くうなずいた。

「じゃあ、任せたぞ」
「!」

少女は暗基に敬礼して見せた。それをみて、暗基は部屋の中へと入っていった。












「ああああぁぁぁぁぁあああああああ!!!」

永遠亭最奥部。うどんげこと、鈴仙・優曇華院・イナバは、すでにボロボロで、立ち上がることもできない状態だった。

「はぁ、これじゃ力を試す実験にもままならないわね」

それに対して衣服に汚れひとつついていない、八意永琳のマガイモノが、鈴仙を心底馬鹿にしたようなトーンで言った。

「本物がこの程度だなんて、私が言うことではないけれど、貴女はいったい何をして
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