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東方大冒録
VS永遠亭その2。 〜決戦〜
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永遠亭内部は、ひどく静かで、薄暗かった。先程の爆発の原因とも言えそうなものはひとつもなく、敵も全く現れない。だが、暗基は紅魔館で感じたまがまがしい霊力に近いものを感じ取っていた。

「さすがに不気味だな。こう、物音がおれの足音しかしないってのは……」

暗基は周囲を警戒しながら、少しずつ足を進める。すると、きしっ……という、何かのきしむような音が聞こえた。

「……!」

暗基は何が出てきてもいいように臨戦態勢に移る。だんだんときしむような音が近づいてくる。そして、音の正体がぼんやりと見えてきた。

「……」
「……、んっ?」

音の正体を見たとき、暗基は動揺を隠せなかった。なんと、身長120cmほどの、可愛らしい女の子が姿を表したのだ。しかしその姿は普通の人間とは大分違っていた。髪は妹紅の持つもののように真っ白な長髪で、眼も鮮やかな赤。服はてゐの着ているものにそっくりで、うさぎの耳を持っていた。だが、動揺したのはほんの一瞬だった。そのうさみみ少女から、マガイモノ特有のまがまがしい霊力を感じ取ったのだ。

「なんだ! やるのか!?」

声をかけてみるが、

「……」

ひとつも反応がない。そして動きを見せる様子もない。

「せめて何かしらアクションを起こしてくれるんならわかりやすくていいんだがな……」

動く様子がないので、そのまま通り過ぎようと足を動かしたとたん、

「……」
「んっ!?」

うさみみ少女が足を一歩前に進めたのだ。やはり無視しようとしたのがまずかったかと思った暗基は、動かした足をそのまま元に戻した。すると、少女がまた1歩近づいてきた。

「……、動くとだめなのか?」

そうつぶやいた暗基は、今度は黙ってその場に立ち尽くすことにした。すると、予想通り少女は全く動こうともしない。どうやらこの少女、見た目でだますことによって、不用意に近づいてきたものを何かしらのトラップにはめるパターンのようだ。なにもせず3分経過したとき、少女は暗基は何もしないと判断したのか、暗基をじっと見たまま先に進んでいった。

「なんだったんだあれ」

少女がずっと歩いていくのを見ながら、暗基はつぶやいた。すると少女がぴたりと立ち止まったと思ったら、暗基のほうに体を向け、何となく体を隠すようなそぶりを見せる。その様子がやはり可愛らしく、とてもマガイモノとは思えない、思いたくない暗基だった。

「……、なごむなぁ」

そして暗基はあの少女はマガイモノとはいえ、こちらに危害を加えないと判断し、あえて何もせず先へ進むことにした。

「……」

少女は何も言葉を発することなく暗基の後をついていく。


















先ほどの少女が後を
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