エイプリルフールIF 【ワルブレ編】 後編
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全国的に夏休みです。
亜鐘学園もその例にもれず、全寮制のこの学園の生徒は一部の例外を除き、帰郷中。
しかし蒼はなぜかまーやに引っ張られるように、亜鐘学園の実戦部隊の夏季特訓の見送りをしている。
四門万理が自身の固有秘法であるトランスポータル(移ろいの門)で生徒達を合宿場所へと転送していく。
そう言えば、俺の旅行カバンがなぜか準備されてまーやが引いているのだが、なぜだ?
「さ、行くのですよ、アオ」
と当然のように俺の手を引くまーや。
「え?え…え?」
そのままトランスポータルに移動すると体が沈むように視線が下降し、そして反転。
サンサンと輝く太陽、吹き抜ける潮風の匂い。
「…海だな」
「海なのです」
「何で俺はこんな所に?」
「まーやは実戦部隊の付き添いなのです。アオはまーやの付き添いなのですよ」
「なんと…初耳だが…?今年の夏はナンパした女の子とひと夏のアヴァンチュールを…」
「そんな事はまーやがさせないのです(にぱ)」
「なんか俺、幼女に管理されてるーーーーっ!?」
「さ、アオ遊ぶのです。実戦部隊の人たちの邪魔をしちゃいけないのです」
「あ、そう…ま、いいけど…ちょうどいいから俺らも修行しような?」
「はいなのです」
海で遊んだり、山で遊んだり、実戦部隊から離れて二人で遊び倒す。
遊ぶと言っても、まーやは随時『纏』で身体強化してるし、他のストライカーズに見つかるようなへまはしない。
念の修行をつけているが、まーやは過去の彼女らと比較するまでも無く…日進月歩の歩みの遅さだ。
まぁこれが普通なのかもしれないが。
合宿開始から数日。
今日も今日とて砂浜を散策していると、なにやら金属片が散らばっているのがみえた。
そこから少し距離を置いたところに倒れているのブラウン色の髪の少女が一人。
まーやや、整髪塗料もあるから一概には言えないが、肌の白さもあいまっておそらく外国人で間違いないだろう。
そんな彼女が行き倒れている。
「あ、アオっあれっ!」
「ああいうのに関わると、大体面倒事になるのだが…うら若き女の子をあのままにはしておけないか…」
二人で少女に近寄ると抱き起こす。
『おい、大丈夫か?』
話しかけるのは英語。
『う…うぅ…うん…』
二三度ゆするとようやく覚醒する。
『う…うーん…うん…すん…すんすん』
なぜか鼻腔が躍動する。
次いでようやくぼんやりとまぶたが開いたかと思うとおもむろに顔が近づいてきて…
れろんっ
可愛らしい舌で蒼の首筋を舐め上げた。
「なっ!?」
チロチロ
可愛らしい舌が蒼の
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