第19話 箱根へ
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『何?それは確定情報か?』
「はい。このままでは何かしらの危険性もあるのではないかと鑑み、追跡させる予定です」
日本某所。
何所とも知れぬ暗がりの廃屋にて、ある人物が無線機で連絡を取っている。
『わかった。私の方も明日の昼間までには現地に到着できるように努めよう。それまでの間、くれぐれも頼んだぞ』
「ハッ!」
無線機越しに敬礼をするのだった。
−Interlude−
翌日の早朝。
冬馬達3人は小旅行へ出かける前に、スカサハとの挨拶をしていた。
「それでは行ってきます」
「お土産買って来るね〜」
「コラ、ユキ!スカートが靡いてパンツ見えちゃうだろ!?はしゃぎ過ぎんなよ?」
何時も通り朝から騒ぐ3人に、スカサハは母親になった経験が無いにも拘らず、我が子を送り出す様に僅かにほほ笑む。
「――――ああ。だがくれぐれも怪我をせぬ様にな?」
「「はい」」
「了〜〜〜解!」
スカサハの言葉に小雪のみ聞き入れているのか怪しい位のテンションで返す事に、冬馬と準は苦笑し、スカサハは仕方がない奴じゃと苦笑いを浮かべる。
そこでグッドタイミングと言うべきか、この小旅行で士郎を加えた4人以外のもう1人の同行者を迎えに行っていた士郎の運転するキャンピングカーが、丁度良く到着した。
そして士郎は運転席から降り、同行者――――京極彦一も降りて来た。
「お待たせ」
「おはよう、3人とも。今日から二泊三日世話になる。――――アルバさんもおはよう御座います」
京極は冬馬達三人には何時も通りだが、スカサハには礼儀正しくお辞儀をする。
「「おはようございます」」
「ウェ〜〜〜イ!!」
「ああ、それに久しぶりだな。1年前まではちょくちょく来ていたようだが、忙しかったのか?」
「はい。私も今年で3年ですから、色々と部活の引継ぎをする部長の人選などもありまして・・・」
スカサハには言葉に他意など無かったが、京極は恐縮しながら理由を説明した。
これには本人である京極以外の全員が意外感を示した。
例え相手がどれだけ有名人や大物であろうと、言葉遣いや腰の低さなども変えるだろうが冷静さと自分らしさだけは残すのが京極彦一と言う男だった。
それにも拘らず、京極は車内に戻る前までの間スカサハ相手に恐縮した態度を取り続けた。
−Interlude−
スカサハとの挨拶を済ませた一行は、現在キャンピングカーで目的地の箱根へ向かっている。
このキャンピングカーは、士郎が運転免許を取ったと同時に孫同然の士郎へのプレゼントと言う事で、雷画から貰ったものだ。
しかも、以前何の意味があるのか解らなかったアンケートを元に作らせ
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