第6話 手を差し伸べただけなのに
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れて『魔術』と名付けられた。
勿論、アレイスターだけでなく手伝ったソフィや私にも表彰されてすごく嬉しかった。
しかし、
その数日後。
アレイスターが『魔術』を裏切り『科学』へと手を染めている事が明らかになった。
キッカケは一人の男が魔道書のことでアレイスターに取材をすべくかれの住むところに向かったことだった。
その男はピンポンを鳴らしても反応が無いことに不審に思い、ドアを触れてみると開いていたのだ。
中に入るとそこには驚くべき光景があった。
実の娘『リリス』を、実験台にしていたのだ。
それも、妻がいない時を計らって。
娘は頭に色々な電極コードが取り付けられ、大きなビーカーの中で苦しそうな悲鳴を上げていた。
アレイスターはそれを当たり前のように……″物″を見るような目で白い紙に目を通していた。
男はこの世で無い物をみたような悲鳴を上げて直ぐに逃げ出し、警察に連絡した。
その後、娘『リリス』は負荷に耐えられず2歳という若さで亡くなってしまった。
そして。
その火の粉はアレイスターだけでなく妻のソフィ、更には親しい友人の私にまで政府に召集がかかった。
理由は『科学』の研究をし出したのが魔道書作成とほぼ同時期だったから。
数日後、政府の上層部の判断が下された。
アレイスターは『科学』に手を出し、実の娘を殺害したとして終身刑。
ソフィはアレイスターが『科学』に染めていると知り、それを妻として止めなかったとして懲役20年。
柑果もソフィとほぼ同じ罪で懲役15年。
ソフィと柑果は正直分かっていたため、それを受け入れた。
だが。
この男だけは。
アレイ「………認めない!」
唇を噛み締め、悔しそうに。
アレイ「………【Beast666】」
魔法名。
自身のそれを呟く。
刹那、地面が大きく揺れた。
それは震度5はあっただろう。それぐらいの大きな揺れが、この街だけでなく、なんと国全体を震わせた。
そしてここにいる政府たちは勿論、私やソフィにも影響を及ぼした。
気づけば、彼の右手には銀の杖が握られていた。
おかしい。
ここに来る際は必ず身体検査をされて、服以外は何も身に纏ってない状態で来るはずなのに。
そして何も持っていないはずなのに。
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