第6話 手を差し伸べただけなのに
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全ての魔法を打ち消す魔法。
それは神の奇跡さえも打ち消すだろうとアレイスターには言われ、まさしく最強の魔法となった。
ただ、あくまで『感じ取る』ことで完成した『それ』は、柑果自身もどういう魔法式で構成されているのか理解できていないため、新世代魔法の新たな文章に載せられることは無かった。
柑果「……最悪の場合に備えて、私はこの『魔法』だけでも生かしたい」
そう、彼女が死ねばこの魔法も永遠に解読されずに終わりを迎える。
そのために。
柑果「この『魔法』に……意志を持たせる!」
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その後、私たちはそれぞれの研究のため会う回数がかなり減ってしまった。
元々かなり仲が良かったかと言われればそうでも無いが、それなりには良かったと思っている。
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数年後、アレイスターはソフィと結婚した。
これを聞いた時、私は今まで無い位驚いた。
前まではただの友達のような仲にしか見えなかったのに……という疑問があったのでソフィに聞いてみた。
すると、どうやらアピールし始めたのは彼女からだったらしい。
最初はあくまで彼の傍にいて、自分が何をしているのか気づかせるためだったそうだ。
アレイスターは自分の考えを捻じ曲げる事は滅多にしない。だから最初はかなり苦戦した。
どうやれば彼を正気に戻せればいいのか。
元々の目的が自分と同じ″才能のない人に手を差し伸べる″ということだから、『科学』自体も否定が出来なかった。
それでもソフィは諦めず、何かあった時のために彼女はアレイスターと一緒に住み始めたのだ。
秘策なんてものは無く、ただただ一緒にいて、傍にいてたらいつか自分に耳を傾けてくれるんじゃないかと。
そしてそうしている間にソフィはアレイスターに気づけば惚れていて、アレイスターもソフィに惚れているという事が起きてしまった。
まるでどこかの少女漫画のような展開だが、本当に起こってしまったことなのだ。私はそれを驚きつつも自分のことのように喜んだ。
少ない友達が恵まれたのだ。これで嬉しいわけがない。
この時までは、そう思っていた。
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さらに数年後。
アレイスターとソフィの間に娘の『リリス』も誕生し、幸せ真っ盛りの時だった。
彼は10万3000冊にも及ぶ『魔道書』を完成させてそれを政府や魔法科学校に論文として提出した。
それはとても好評だったようで、それは直ぐに採用されることになり、名前も改めら
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