エピソード34 ーヒロイック・チャンピオンー
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ーンで見せた勝ち誇ったかのような態度は消え失せていた。
「落とし穴カードが発動された事でカズーラの蟲惑魔の効果発動!デッキから『トリオンの蟲惑魔』を手札に加える。
そして、バトル。アトラとトリオンでダイレクトアタック!」
「なっ!?くわぁぁぁ!」
金城:LP4000→600
二体のモンスターの攻撃が直撃し、背中を床へと強打する。そして、金城の唯一と言ってもいいライフアドバンテージは皆無に等しくなる。
金城は呻きながらも立ち上がり、今一度シオンを睨みつける。
「なぜだ!お前にはあとモンスターが二体残っていただろう!」
「だから?」
「っ!?ちっ、……なめやがって。」
憤怒を露わにして、舌打ちをする。
シオンのフィールドには、アトラとトリオンの他に二体のモンスターが残っている。そのどちらも守備表示だが、どちらかを攻撃表示にしすれば金城のライフをこのターンで0にすることができた、はず。
プロであるシオンがそんなことを忘れるわけがない。そして、金城が至った結論は一つ"わざとトドメを刺さなかった"。手加減、言い方を変えれば、舐めプだ。
真実はシオンのみ知るが上に立つ者としてのプライドを酷く傷つけられた金城はこれまで以上に憤怒を露わにする。
「カードを二枚伏せ、ターンエンドだ。」
「このエンドフェイズ時に俺は『トュルース・リインフォース』を発動する!デッキからレベル2以下の戦士族を特殊召喚する。来い、『H・C アンブッシュ・ソルジャー』!」
召喚されたのは、今までに召喚された戦士よりも幾ばくか小柄な戦士。
『H・C アンブッシュ・ソルジャー』
☆1 ATK0
「攻撃力0……。効果持ちか。」
シオン本人は大した興味を示すわけでもなく、ターンを金城へと明け渡す。
「その余裕の面……すぐに吠え面をかかせてやるっ!ドロー!」
本性が露呈し、口調が変わり、残虐な笑みを口元に浮かべる。
「このスタンバイフェイズ、アンブッシュ・ソルジャーの効果が発動される!
このカード自身をコストに手札・墓地からH・Cモンスターを二体まで特殊召喚する!
俺は墓地のハルベルトとエクストラ・ソードを特殊召喚!」
アンブッシュ・ソルジャーの号令で倒れた戦士が再び起き上がり、戦線復帰する。
『H・C エクストラソード』
☆4 ATK1000
『H・C 強襲のハルベルト』
☆4 ATK1800
「へぇ、またモンスターが二体並んだか……。」
「ちっ、今に見てろ……!」
またしてもレベルの同じモンスターを二体並べ、エクシーズ召喚の準備を整える金城に対し、若干関心を寄せる。純粋にレベルの高さを褒めたつもりなのだが、それすらも金城は嫌味と受け取る
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ