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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第九話 俺と、私にできること 前編
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めた……の!?」

「良い反応だったね。 ちなみに下着については、君を運んでいるときにチラッと見えた」

 ごめん、と軽く頭を下げるが、それで彼女の怒りが収まるわけがない。

 睨みつけられている状況の中、俺は最後の質問攻めに入る。

「好きななのは母親? 父親?」

「……」

「ジュエルシードは何個集めた?」

「……」

「一個、二個、三個、四個、五個……いや、十個か?」

「……」

「――――なるほど、大体分かった」

 俺の一言に、少女だけでなく雪鳴も僅かに驚く。

「わかったの?」

 雪鳴の問いに、俺は真剣な表情で頷く。

 金髪の少女の表情に、ほんの僅かな動揺が現れる。

 主に眉が寄って小さなシワができ、瞳が揺らいでいる。

 全身からは震えが止まり、まるで構えを取っているかのような状態。

 これは明らかな警戒と動揺、そして疑い。

 分かるわけがない。

 自分の何も言っていないのだから、バレるはずがない。

 その自信も僅かに含まれているのだろう。

 俺はその自信を砕くために、真剣な眼差しで彼女の瞳を見つめる。

 それは俺からの『逃がさない』と言う意思表示だ。

「君の年齢は9歳だ」

「ッ!?」

 少女はハッキリとした動揺を示す。

 全身をビクッと震わせ、鳩が豆鉄砲を食らったような表情になる。

 それは図星を意味する確かな反応、そして彼女からの答えだった。

 俺はその動揺が消えないうちに追撃をかける。

「出身世界は管理内世界だけど、そこに両親や仲間はいないだろう。 君以外にも数名、ジュエルシードに関わる人がいて、それは全員魔導師としての力を持っている。 そして何より、君の母親が関与している」

 どうして、と言わんばかりに口を半開きにし、体を震わせていく。

 その状態はまさに放心状態。

 驚きすぎて、図星過ぎて、何も言い返せないのだろう。

 少々可哀想な光景になってきたけど、俺はためらわずに続ける。

「ジュエルシードはまだ集めたてのようだね。 今日の昼間が最初の一つ……そうだろ?」

「っ……」

 もはや、彼女に隠し通す能力はないだろう。

 どんなに心で隠そうとしても、一度動揺して畳み掛けられれば、身体が否応なく反応してしまう。

「取り敢えず君の事に関しての質問は以上だ」

 そう言って俺は紅茶を一口飲み、そして溜息を漏らす。

 そこで場の空気は僅かながらに落ち着きを取り戻し、疲れきったように金髪の少女はテーブルに両肘をつき、俯いた。

「なん、で……」

「ん?」

「なんで分かったの?」

 最初は小さく、しかし二度目はハッ
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