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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第226話 森の家
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、思うだけなら、誰にも縛られないし、強制されない。だから、強く思ったんだ。心で、強く、強く。
例え、彼がどんな人で、何をしている人か判らなくたって。例え、今とは違う世界が広がっていて、
平行世界
(
パラレルワールド
)
と言う存在があったとしても。……仮に 結ばれなくても。―――きっと、どんな自分でも、気持ちは変わらず彼を好きになっている。
地位とか名声とか、お金とかまるで関係ない。……とても優しく自分を救ってくれた彼の事を見ている。
そして、彼も同じだったらどれだけ嬉しいか……。
「ちょっとー、聴いてるの? 2人とも?」
軽く目線上で手を振り、2人の肩に手を当てて軽く揺すった。
2人はそれでハッとして物思いから復帰する。
「あっ! ご、ごめん。ちょっとヤな事を思い出しちゃって……」
「私も……ごめんなさい」
2人殆ど同時に謝る仕草を見て益々笑いを誘う。
本当にいろんな意味で似た者同士、似た者姉妹だと思えてならないのだ。
「あはは、なあに? それ。京都でお見合いでもさせられたの? あー、互いに旦那さんがいるのに、2人とも かわいそーだなー?」
「ふえ!? そ、そんなのないよっ! 変なこと言わないでよーリズさーんっ!」
「………」
「あははは、ごめんごめん! ……って、あれ? アスナ? 何であんただけ引き攣ってるのよ」
レイナは直ぐに否定したのに、アスナはまだ黙っている。その反応を見たリズは少々顔を顰めた……。
「……あんた、まさか……」
「ち、違う。ないない、なんにもないって!」
そんなアスナを見て、レイナは少しだけ、悲しそうな、寂しそうな……そんな顔をした。
心当たりがある。……恐らく、あの1人で母屋の奥に行った時に何かあったんだろうと、想像したのだ。あの時、姉は何も無いと言っていたのだけど。だから、レイナは軽く頭を振って、話題を戻した。
「それより、リズさん。絶剣の話に戻してよー。強いって言ってたけど、その人は
プレイヤー狩り
(
PKer
)
なの?」
「え? んーん、
デュエル専門
(
PvPer
)
よ。24層の主街区のちょっと北にさ、でっかい樹が生えた観光スポットの小島があるじゃない。あそこの樹の根元に毎日午後3時になると現れて、立ち合い希望プレイヤーと戦うのよ――……」
話は《絶剣》の話へと戻るのだった。
興味の尽きない 強いと称されるプレイヤーの話。
そして、2人は驚愕する事になる。
その、絶剣の強さに―――……。
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