暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico?新たな時代へ〜Step in the Future〜
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「そんなこと言わなくたっていいじゃん!」

アリサちゃんとアリシアちゃんが追いかけるように飛び去って行く。

「ルシル君。どうしてあんなこと・・・」

「たぶんやけどルシル君は、すずかちゃんがケリオン君に縛られへんように言いたかったんやないかな・・・? すずかちゃんが新しい恋を出来るように・・・」

はやてちゃんの言いたいことは私も解ってた。ルシル君は理由なくあんな冷たいことは言わないって解ってるから。

「すずか・・・」

「・・・もちろん、私は大事にするよ。ケリオン君が遺してくれたものだから。お守りとして一緒に生きて行く!」

袖で涙を拭って、私はケリオン君自身だって言っても過言じゃない指輪を左手の薬指にはめた。

・―・―・終わりです!・―・―・

新しい恋が出来るかどうかなんて今は考えられない。だから、それまでは一緒に・・・。

「これは・・・私のとても大事な思い出なんだ」

「そっか!」

「委員長として見過ごしたくはありませんけど、仕方ありませんわね」

「ありがとう。咲耶ちゃん!」

そうして私たちは、6年4組の教室へ向かった。

†††Sideすずか⇒はやて†††

卒業式が始まる。まずはわたしら卒業生の入場。1組から始まって、そんでわたしら4組。校歌のピアノメロディが体育館に流れる。

(こうして卒業式に出られるなんて・・・ホンマに思いもせえへんかったな・・・)

ルシル君と出会う前、わたしは孤独やった。父さんも、母さんも、お星様になって、足も動かへんくなって、もう生きたいって強く願う意志もなくなってた。そんなところに・・・

――ぶつかったお詫びに、お手伝いしようか?――

ルシル君と出会った。そんでわたしは、最初は女の子やって勘違いしたルシル君とスーパーで一緒に買い物をした。同い年の子と話すことも久しぶりやったし、わたしはルシル君と友達になりたかった。

――また会えるかもしれないし、もう会えないかもしれない。すべては流れるままに――

(あの頃からルシル君は不思議な子やったな〜)

その数日後、わたしはルシル君と臨海公園で再会した。

――こんにちは、ルシリオン君――

――こんにちは。少しぶりだな――

(そこでルシル君がわたしのように家族が居らへんくて、さらに帰る家も、住む家もないことを知ったんやったな〜)

それぞれの椅子の前に着いて、「一同、礼!」教頭先生の号令でわたしら卒業生は体育館のステージ向かって一礼した。教頭先生から開会の挨拶がされて、そんで国歌斉唱や。

――わたし、ルシリオン君のことがホンマに心配なんよ。ちょっとの間でもええから、わたしの家においで? わたしに、ルシリオン君のことを手伝わせて。手伝
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