第二章
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話が煮詰まってきてだ、ミコワイはカシアに言った。
「けれどもう決まったしな」
「二人の結婚はね」
「それじゃあな」
「私達が姉弟になることもね」
「決まってるしな」
「受け入れるしかないのね」
「そうなるんだよな」
こうカシアに言うのだった、どうにも現実を受け入れられないといった顔で。
「それじゃあな」
「何を言っても仕方ないわね」
「ああ、そうだな」
「そういうことでね」
二人は自分達のこれからについて受け入れるにはどうにも困惑するしかない現実を前にしていた、だが。
時間は決して止まるものではない、バンダースナッチを止める方が可能であろう。それは神でもなkれば無理なことだ。
二人の兄姉達の結婚式の日は近付いてきていた、そしてだった。
そのうえでだ、カシアは今度はだった。ミコワイに下校中にその今度のことを話した。
「私あの服着るから」
「ああ、チウルカか」
「それ着るから」
そうなるとだ、カシアは話した。
「宜しくね」
「この村の決まりだからな」
「お祝いの時はね」
「女の子はあの服を着る」
「だからね」
「カシアも着るか」
「そうなるから」
こう話すのだった。
「宜しくね」
「ああ、ただな」
「ただ?」
「その服を着た日からだな」
ミコワイは遠くを見ながらだ、自分の横にいるカシアに言った。
「俺達姉弟になるんだな」
「そうよね」
「カシアのこと何ていえばいいんだ」
「だから姉さんよね」
「姉さんか」
「そう、私をね」
「難しいというかな」
どうしてもだった、このことは。
考えれば考えるだけだった、難しく。
それでだ、こう言ったのだった。
「考えられないな」
「今でもよね」
「ああ、ちょっと以上にな」
「またこの話になるけれど」
「俺達が姉弟になるなんてな」
「想像出来るものじゃないわね」
「けれどな」
それでもとだ、ミコワイはカシアにまた言った。
「式は一ヶ月後だ」
「もうすぐね」
「一ヶ月だとな」
「本当にあっという間だな」
「そっちの家今大忙しでしょ」
「ああ、そっちもだろ」
「勿論よ」
結婚式が近くて忙しくない家もない、それが村という独特のコミュニティーの中にあるのなら尚更のことである。
「それはね」
「親父もお袋も大忙しだよ」
「お兄さんも」
「そうさ、仕事もあるけれどな」
「そっちでもね」
「忙しいさ」
「私の家もよ」
カシアは自分の家もと話した。
「もう嵐が来たみたいよ」
「そうだよな」
「それで私もね」
「チウルカ着るか」
「そうするから」
「じゃあその服を着てお祝いしてか」
「ミコワイのお姉さんになるわ」
ミコワイにも告げた。
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