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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第225話 太陽
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ど全員が、一斉に首を横に振っていた。
どうやら、揃ったメンバーの殆どが昆虫類はあまり好ましくない様だ。
そう、
殆ど
(
・・
)
……と言う事は、中には好きな者もいるのだ。
その内の1人、小柄な体躯、赤く短くカットした髪の少年《ジュン》だけは、頭の後ろで手を組み、ニヤリと笑っていた。
「オレは良かったぜ? オレがなってた二足歩行のダンゴムシだってさ! ……って二足歩行のダンゴムシって一体何なんだ〜! って、最初は思ったな。それに、歩くより丸まって転がったほうが断然早いんだよね〜。足いっぱいあるのに、二足歩行っていうのも何だか妙な感じがしたし、ま、色々ツッコミどころがあって、面白かったなっ! たまになら、行きたいって思う」
思い出しただけでも、腹が痛いと言わんばかりに、最後は堪え切れなくなって抱えながら笑っていた。
もちろん、その少年《ジュン》だけではない。
もう1人。長い緑色の髪をポニーテールで結いでいる少女《メリダ》
彼女も同じだったらしく、笑顔でぴんっ! と手を上げた。
「わたしは、元々《虫ハンター》ですからっ! 大好きだよー」
胸を張ってそう言う。以前いた世界では、虫かごを常備し、何ヶ月も追い続けていた経験がある。虫かごを片手に草原を駆け回ったのは本当に良い思い出だ。思えば、その世界があったからこそ、いまに繋がっているのだから。
「あっははっ! メリダは そーだったねー! 僕が見つけた《ロイトン》、すっごく大事に育ててくれたしーっ」
「えへへ」
1人のその言葉から、また 皆が釣られて笑顔になる。虫は苦手、と言うのは間違いないのだが、それでも、色んな意味で楽しかったのは事実だから。
笑い合っている間に、話はその世界の話題になっていった。
「それに、二足歩行のアリンコも良かったじゃん! なー?」
「ぎゃっ!! じゅ、ジュンっ い、いわないでよー!」
「へへ〜ん。たまにはシウネー以外にもいじられたほうが良いだろ? まぁ、あの中では間違いなく貧乏くじはシウネーだったって思うけど……イモムシだし、口から糸をぴゅーってはいてたしっ!」
「ぶー……」
逸らしてくれたかと思ったのに、まさかの返しに口を尖らせるシウネー。そして、赤髪の少年、ジュンは更に笑った。その仕草が可笑しくって、皆に更に笑いを誘う。
そして、自然とあの世界での其々のアバターである、虫についての話になっていった。
「あはは……えと、まだ、マシな部類でしたけど……、それでも、虫はちょっと……」
「まー、タルはバッタだったんだし? 良かったじゃん。ぴょんぴょん飛べて気持ちよかったでしょ?」
「ん〜……ボクは……」
「テッチは、カブトムシ! 王様だったじゃん。昆虫のっ!
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