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誘惑
2部分:第二章
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は完全に否定するのだった。
「当分な。一人でいいからな」
「それで金や仕事もか」
「坊さんになるからな」
「食い物はどうなんだよ」
「食えれば何でもいいからな」
 それについても無欲な彼だった。
「野球だってな」
「あんた阪神ファンだろ」
 このことはこれまでの話から察することができることだった。それで悪魔もここで雄太郎に対してこのことを尋ねたのである。

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