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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第5部 トリスタニアの休日
最終章 剣と私怨
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「初めてお会いする。アニエスだ」

「ウルキオラだ。アンリエッタからお前の援護を頼まれた」

ウルキオラがアンリエッタを呼び捨てにしているのを怪訝に思ったが、今はそんなことを気にしている時ではなかった。

「陛下から何か頼まれているようだが、無駄な手出しは無用だ」

「鼻からそのつもりだ。だが、もしお前が死にでもしたらアンリエッタに何を言われるか分かったもんじゃないからな。俺の判断でお前の援護を行う」

アニエスはその冷徹な言葉に畏怖を覚えながらも、圧倒的力の片鱗を感じ取った。

「すきにしろ」

それからまた足を進め始めた。

しばらくすると、何やら地下への通路に到着した。

「この先に何かあるのか?」

「まあな。直ぐにわかる」

そういって、二人は地下の闇へと消えていった。




幕が上がり……、芝居が始まった。

女向けの芝居なので、観客は若い女性ばかり。

きゃあきゃあと黄色い歓声が沸いた。

舞台では、煌びやかに着飾った役者たちが悲しい恋の物語を演じ始める。

以前ルイズが観劇した……、『トリスタニアの休日』である。

リッシュモンは眉をひそめた。

役者が笑うたびに、見得を切るたびに、無遠慮に飛ぶ若い女の声援が耳障りなのではない。

約束の刻限になっても、待ち人が来ないのが気がかりなのであった。

彼の頭の中では、質問せねばならぬことがぐるぐる回っている。

今回の女王の失踪は、自分の通さずに行ったアルビオンの陰謀なのか?

もしそうなら、その理由は?

そうでないなら、早急にトリスタニアに内在する第三者勢力を疑わねばなるまい。

どちらにせよ面倒なことになったと、リッシュモンは独りごちる。

そのとき……、自分の隣に客が腰かけた。

待ち人だろうか?

横目で眺めたが、違った。

深くフードを被った若い女性である。

リッシュモンは小声でたしなめた。

「失礼。連れが参りますので。他所にお座りください」

しかし、女は立ち上がろうとしない。

これだから若い女は……、とリッシュモンは苦々しげな顔で横を向くと、

「聞こえませんでしたかな?マドモアゼル」

「観劇のお供をさせてくださいまし。リッシュモン殿」

フードの中の顔に気づき、リッシュモンは目を丸くした。

それは失踪したはずの……、アンリエッタその人であった。

アンリエッタはまっすぐに舞台を見つめたまま、リッシュモンに問うた。

「これは女が見る芝居ですわ。ご覧になって楽しいかしら?」

リッシュモンは落ち着き払った態度を取り戻し、深く座席に腰かける。

「つまらない芝居にめを通すのも、仕事ですから。そんなことより陛下
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