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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第5部 トリスタニアの休日
最終章 剣と私怨
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夜が明けて昼。

中央広場、サン・レミの聖堂が鐘をうつ。

十一時であった。

タニアリージュ・ロワイヤル座の前に、一台の馬車が止まった。

中から降りてきたのは、リッシュモンである。

彼は堂々とした態度で劇場を見上げた。

御者台に座った小姓が駆け下り、その鞄を持とうとした。

「よい。馬車で待っておれ」

リッシュモンは首を降ると、劇場の中へと入っていった。

切符売りの男は、リッシュモンの姿を認めると、一礼した。

切符を買わずに、リッシュモンは突き進む。

芝居の検閲もその一職務の高等法院の彼にとって、ここは別荘のようなものであった。

客席は若い女の客ばかり、六分ほど埋まっていた。

開演当初は人気のあった演目だが、役者の演技が酷いために評者に酷評された。

その結果客足が遠のいたのだろう。

リッシュモンは彼専用の座席に腰かけると、じっと幕が開くのを待った。




続いて劇場にやってきたのはアニエスとルイズであった。

ルイズは何が何やらわからないままに、この劇場の近くの路地にアニエスとともに張り込んでいた。

先ほどの馬車が姿を見せると、アニエスが動いたので、一緒に出てきたのである。

ルイズは疲れてくたくたであった。

なにせ、昨晩は一睡もしていないのである。

それに、アニエスは何の説明もしてくれない。

ネズミ退治はいいけれど、誰がネズミなのか教えてくれてもよさそうなものなのに……。

アニエスは黙して語らない。

劇場の前でじっと待っているルイズの前に、懐かしい人影が姿を見せた。

ウルキオラにエスコートされたアンリエッタである。

アンリエッタはルイズのためにウルキオラが購入した平民の服の上にローブをまとい、街女のように髪を結いあげていたが……、ルイズが見間違えるはずもない。

二人は先ほどアニエスが放った伝書フクロウからの報告で、ここを目指してやってきたのであった。

「……姫様。ウルキオラ!」

小さくつぶやき、続いて大きく怒鳴って二人に駆け寄る。

「ルイズ……」

アンリエッタはその小さな体を抱きしめた。

「心配しましたわ!いったい、どこに消えておられたのです?」

「ウルキオラさんに協力してもらい、街に隠れておりました。黙っていたことは、許してちょうだい。あなたには知られたくない任務だったのです。でも、アニエスとあなたが行動を共にしているとの報告を今朝聞いて、驚きました。やはりあなたはわたくしの一番のお友達。どこにいてもかけつけてしまう運命にあるのですね」

それからそばに控えたアニエスに気づく。

アニエスは膝をついた。

「用意万端、整いましてございます」

「あ
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