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ほね・骨 ・Bone!!〜【30万人の骸骨が、異世界に移住した結果がこの有様だよ!】
16話  経済支配-3 「エルフ娘転生鍋」
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アトリはエルフの完成品が出来上がりつつある事を確信し、最後に魔力を込める。

「これで完成なのです〜。
同胞が増えて嬉しいのですよ〜」

大鍋が一瞬大きく無駄に光る。遠くで見物していた日本人は「どんな物質を混ぜたんだよ!」と残酷なツッコミを入れた。
無意味な光が収まり、大鍋の中には――ピチピチで若々しい身体を得たテンソクが居た。
セイルンの目から涙が出る。不老長寿でも、これはないわぁー的な意味で。

(な、なんだとっ……!?こ、これが不老の体だとっ……!?)

「兄者っー!俺は不老の身体を手に入れたぞぉー!
全身に満ちる活力っー!俺は人間をやめたんだぁー!
あれっ……?」

義理の弟が、ツルペタでロリなエルフ娘。
どこに名家に売っても恥ずかしくない銀髪美幼女になっていた。

「え?え?」略してロリフになった事に、戸惑い焦るテンソク。

男の象徴である股間のアームストロング砲がなくなっていた。
代わりにあるのは、特殊な性癖がある男達からモテモテ確定の美幼女ボディ。
場にいる全権力者は絶望した。男の体で長い人生を生きるのだから意味があるのであり、ツルペタロリになって生きるのは人生の難易度が高すぎた。
基本、女性って差別されるし。就職でも不便だし。地域によっては『物』扱いだ。
そんな権力者達の反応を無視して、エルフ娘達が、新しいエルフの誕生を晴れやかな笑顔で祝福する。

「エルフに転生しておめでとうなのです〜。
私の事を母親だと思っても良いのですよ〜」

パチパチパチッ。自己啓発セミナーみたいな……いや、生暖かい拍手の波がテンソクを包み込む。
愛らしいエルフ娘達の目線が慈愛に溢れて優しい……

「おめでとう」新しい命の誕生に感謝を。

「おめでとう」見守り育ててくれた大鍋に感謝を

「おめでとう」転生の素材になった、たくさんの薬物に感謝を

「おめでとう」アトリの儀式による新しい犠牲者に感謝を

問答無用で祝福され、場の雰囲気に飲み込まれたテンソク。
彼、いや、彼女は涙を流しながら

「あ、うん、おめでとうございます?」

「「おめでとうなのです〜」」

おめでとう、と言える事に感謝を。
犠牲者が新しい犠牲者(エルフ娘)を増やす未来に

 お め で と う  
 



即座に、セイルンは場から逃げ出した。
その判断は彼には正しいように思えた。
後ろから次々と悲惨な悲鳴が聞こえる。

「お、女になるのは嫌だぁー!」「うわぁぁぁっ……!骸骨に囲まれたぁぁぁ!!」
「助けてくれぇー!」「ろり娘になるのは嫌だぁー!」

国を腐らせた特権階級達が、問答無用で大鍋に次々と放り込まれ、謎の液体に溶けていく。
この大鍋に入ったら、もう後には戻れ
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