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ほね・骨 ・Bone!!〜【30万人の骸骨が、異世界に移住した結果がこの有様だよ!】
11話 祖国戦争 序戦 -7「死すべき鉄の罠」
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愛い幼馴染がいるんですっ!
きっと俺の帰りを待っていて、俺は生きて帰らないといけないんです!)
彼の祈りが通じたのか。
連発式クロスボウの装填装置が壊れて矢がでなくなった。
「あれぇ?矢が出なくなったぞ?」「壊れたのかよ!」
だって、こういう系統の武器。部品が複雑になりがちで故障しやすい。
人力で全てやっているから、射程も威力も犠牲にしている。そういう欠陥がある。
1894年の日清戦争。
清軍の『逃げ将軍』が難攻不落の要塞放棄して自滅したり、海軍の『逃げ艦長』のせいで日本軍相手に自滅して、清国が破滅した戦争でも、連発クロスボウ『諸葛弩』を清軍が使っていた。
射程と貫通力の無さは、防衛拠点に篭って、矢に毒を塗ればカバーできる。
しかし、この武器。矢を複数装填するために、矢羽を付けられないから命中力も低い兵器だったりする。
もしも火縄銃とガチで戦う機会があったら、恐らく火縄銃が圧勝するだろう。
諸葛弩の射程は、たったの60mだし。
(神様!ありがとうございます!)
ピザーラは連発式クロスボウの故障を、神に祈りが通じたと信じ、跳ね橋を瞬く間に駆け抜け、首都カイロンへの一番乗りを果たした。
これでピィザ王から膨大な金貨+ここで略奪して得た財宝で豊かに暮らせる。
そのはずだった。
彼が目にした光景。城門の前を覆うように展開された大量の木の杭。
杭と杭の間には、鉄の糸にトゲトゲの針金を付けた――有刺鉄線が張られている。
1865年にフランスで発明され、アメリカで爆発的に普及した厄介な柵だ。
この障害物を突破しない限り、今までの犠牲は全て無意味だった。
しかも、有刺鉄線の更に先には、重装歩兵と化したデュラハン達が弓に矢を番えて待機している。
今のピザーラの気分はノルマンディー上陸作戦時の米軍さん。
(お、俺、一番乗りを果たしたから……もう命を賭けなくていいよな?
あとは後続の連中に任せ――)
後ろを見れば、次々とピザーラの背後から殺到してくる友軍の兵士達。
彼らに押される形で、ピザーラは走った。とまれない。膨大な金貨を得る権利を得たのに足が止まらない。
止まったら味方の兵士達の下敷きになって、先輩のパウダー伍長と同じ死に方をするのは間違いなかった。
「と、止まれぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
階級が絶対の軍隊社会。下っ端兵士に言われて止まる訳がない。
後続の部隊は、城壁と前の兵士が邪魔で何があるのか見えてないし。
ピザーラはそのまま押される形で有刺鉄線へと接触。トゲトゲがその体に突き刺さり、肉を切り裂き血が溢れ出す。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!!!!」
この有刺鉄線。人間の肌なんて簡単にズタズタにする障害物。
動くたびにピザーラの身体に有刺鉄線が絡まって、あっ
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