暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第13話?リトルプレイヤー
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道。洞窟のなかも無理矢理こじ開けたような造りだった。天井からは、パラパラと砂が落ちてきている。いつ崩れてもおかしくはない気がした。そんな思いが、わずかに心を焦らせる。
「ギィィィイイイイ!」
?そんなメンタルの僕に、突如として現れたコボルドが僕に向かって持っている棍棒を叩きつける。僕は後ろに下がることで、それを回避し、曲刀を構え直した。
?――いったいどこから……。
?両端は壁、下も普通の地面だ。穴もない。コボルドは後ろから来たわけでも、ずっと見ていた前方からも来ていなかった。
「となると……っ!」
?すばやく上を見上げる。すると、左右の壁の高い位置に穴が掘られている――ちょうど今目の前にいるコボルドほどの大きさだった。奥の通路の壁を見ると、左右に一つずつ松明と同じように一定の間隔で掘られていた。
?間違いなく、この穴から出てきている。何よりも恐ろしいのはこのままここにいると、前後の壁からさらにコボルドが出現し、囲まれることだ。それだけは避けなければ。
?僕はコボルドの脇をすり抜け、全力で走った。走りながら後ろをちらりと見ると、コボルドは一応僕を追いかけてきているようだが、圧倒的なレベルの差、そして敏捷力の大幅な差によってかなり小さくなっていた。それと同時に後ろから二匹、三匹とコボルドが色んな穴から湧き出てくる。予想は的中していた。
?しばらくすると、さっきまで走っていた通路よりも広くなり、枝分かれした通路を走っていた。
?ここならば、と思い、走る足を緩め、逆手に持っていた武器を持ち直す。あと十歩程で足を止め、迎え撃つつもりだった――だが、その作戦はすぐに打ち消された。武器と武器がぶつかり合う音――戦闘音を耳が拾ったからだ。
?モンスター同士が戦うことはあり得ない。つまり、僕以外にもこの洞窟に人がいる。
?アルゴは「まだ情報が見つかって日が浅い」と言っていた。だから、まだこの洞窟に潜る人はいないと踏んでいたのだが、どうやらそれは勘違いだったようだ。
?もし、僕と同じ状況にいるのなら、ここは一緒に戦った方がいいかもしれない。いくら最前線で戦っているとはいえ、最前線からそんなに離れていないこの層のモンスター相手に一騎当千するのは少し厳しい。誰なのかはわからないけど、ここは協力した方がいいはずだ。
?緩めた足を再度加速させ、音が鳴る方へ急ぐ。走る度に戦闘音は激しくなっていく。
?そして、音の発生源へ辿り着く。そこには、たくさんのコボルド、ゴブリンに囲まれた一人のプレイヤーがいた。コボルドたちが多すぎてどんな人物なのか特定できないが、あの数は確実に危ない。僕は後ろにコボルドが追いかけてきてるのを気にせず、その大群に突っ込んでいく。
?曲刀ソードスキル《リーバー》で目の前のコボルドたちに斬り込む(何か、前にもこーいう似たようなことをした
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