暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第13話?リトルプレイヤー
[4/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
々と探索しておけばよかった、と後悔せずにはいられない。
「ごめん、わかんないや。そんな山があったなんて知らなかったよ」
「そーか。まあ、かなりマイナーだからナ〜。攻略組のユー坊が知らないのも仕方ないカ」
?そう言って、アルゴはスプーンを空になった皿の上に静かに置いた。いつの間に、と思ったが、どうやらさっき僕が数秒間思考に没頭していたときに完食したらしい。
「第二十七層の迷宮区がフィールドの中心にあるのは、さすがに知ってるだロ?」
「うん、さすがにね」
?若干バカにされてるような気がしなくもないが頷く。そんな僕の内心を知らないアルゴは続ける。
「真上から見たとして迷宮区から北西の方向にあるんだヨ」
「へー、そうなんだ」
「話を戻すゾ。そんでその山のふもとに、なかに繋がる洞窟があるんダ」
?山のなかに繋がる洞窟、か。どのくらいの深さなのだろう。
「それで、肝心のなかはどんな感じなの?」
「ンー、まだそんなに探索できてないからナ〜……何とも言えないナ」
「アルゴが探索しきってないなんて……そんなに深いの??その洞窟」
「それもあるんだろうけど、オイラが探索を始めたのって昨日からなんだヨ。一日で百パーは無理だったナ」
「そうなんだ。知ってる限りでいいから、教えてくれないかな」
「もちろんサ。その分の代金もきっちりもらったんだからナ!」
「どーりで高いと思ったよ……」
?きっちりしてるな、本当に。
?思わずため息を漏らしそうになるのを堪えて、僕はアルゴの言葉に耳を傾ける。
「洞窟のなかはかなり複雑で、ゴブリンやコボルドといった亜人系のモンスターがかなり多かったナ。攻略組のユー坊なら楽勝だろうけど、油断は禁物だゾ。このゲーム、何があるかわかんないんだからナ」
「わかってるよ。気は抜かない。僕だってまだ死にたくはないしね」
?このゲームに入って半年以上がたっている。その間にかなりアインクラッドはかなり攻略が進んだ――当然、攻略が進むにつれ犠牲者、死者はわずかだが確実に出た。特に三層下の第二十五層では、かなりの死者を出した。目の前でたくさん死にいく人々を見たあのときに何とも形容しがたい感情に囚われたのは、なかなか忘れられそうにない。
「というか、アルゴ大変じゃない??あんまりステータスの詮索するのよくないけど、アルゴって多分敏捷力全振りでしょ?」
?常々アルゴと会うときに思っていたのだ。アルゴは色んな場所を探索するとき、かなり危険ではないか、と。恐らく敏捷値は攻略組にも引けを取らないレベルだろうが、筋力値は中層プレイヤー以下だろう。
?しかし、情報屋という職種(ジョブ)上そんな戦闘向きじゃないステータスで、攻略組と同じステージに立たなければならない。しかも攻略組と同じペースで未知の場所を探索するのだ。迷宮区に籠ったりする僕
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ