暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第13話?リトルプレイヤー
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な?」
「ん〜??まあ、いいゾ。聞くだけ聞いてやるヨ」
?もぐもぐと咀嚼音を交えながら、僕の方を目線だけくれつつアルゴが応える。その事に内心ほっとして、内容を伝えた。
「実は今探してる素材があるんだ。その情報教えてもらえるかな?」
「おいおい、ユー坊。その素材の名前を教えてくれないと、教えようがないだロ?」
「あ、そうだね。えっと、ヘマタイト・インゴットっていうんだけど……」
?僕の言葉を聞いて、ピクリとフードが揺れる。フードの奥で女子らしい大きな目が微かに鋭くなった。続いてデミグラスソースのついた口角が上がる。
「へぇ、その名前が出てくるとはナ」
「え、そんなに珍しいの?」
「珍しいというより、最近発見されたんだヨ。ヘマタイト・インゴット――別名、《血の石》と呼ばれるものサ」
「……血の……石……?」
?とてつもなく怖そうな名前だ。自分の眉が潜めるのがわかった。
?アルゴの続きを待つ。が、いくら待ってもアルゴの口は開かない。
「つ、続きは……?」
「それはユー坊次第だヨ!」
?今までで一番の笑顔をしてくる。つまり、欲しけりゃ金を払えということらしい。
?卑怯だ、とは言わないし、思わない。向こうはそういう商売なのだ。情報を売ってお金を得る――それが情報屋なのだから。
「どーするんダ?」
「……ちなみに、おいくら?」
「これぐらいだナ」
?金額のかかれたウインドウが僕の目の前に表示される。……アルゴの昼食代よりもお高い値段だった。きっちりしてるな〜……。
?僕は少し今後のことを考えたあと、
「……わかったよ。お金は払う。だから、ヘマタイト・インゴットについて教えてよ」
「ニャハハハ、毎度あり〜。さすがユー坊だナ!」
?指定された分のコルを払う。……結構取られたなー……。
?地味にナーバスになりながら、アルゴの話に耳を傾ける。
「まあ、オイラもこの鉱石の情報を知ったのは、つい最近サ。この街で受けられるクエストの報酬で手に入ったんダ」
「それが、ヘマタイト・インゴット……」
「そーだヨ。といっても鉱石自体の情報はほとんどもらえなかったんダ。代わりにもらえたのは、入手場所だけサ」
「その場所は?」
「ユー坊は、この層の一つ下、第二十七層にある木が一本も生えてない山を知ってるカ?」
「えっ、山?」
?唐突に話を変えられ、戸惑いながらもアルゴの言葉を頭のなかでもう一度反復する。
?木が一本も生えてない山、か……。
?第二十七層は第一層のように草原がメインのフィールドで、比較的攻略が簡単な層だった。確かに山はフィールドの端々にいくつか存在したが、当時の僕はそれらの山に一度も行く気がなかったから、アルゴの言っている山がどの山なのか断定できない。攻略に明け暮れることが、こんなところで裏目に出るとは。もう少し色
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